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【COLUMN】Vol.267 全日本ロードレース選手権第三戦オートポリス

連休明けにオートポリスで2&4が開催された。

 オートポリスで毎年悩まされるのが気まぐれな天候。今年もまんまとハマってしまった。

今回は事前テストがゴールデンウイーク中にあたるので開催されなかったし、全日本の基本的な約束事で、木曜日の特別スポーツ走行も無く、金曜日のART走行からとなった。

 金曜日は絶好のコンディションで、大津の町からミルクロードを上がっていくと見事な緑の草原が広がっている。俺はこの景色が大好きで、この景色が楽しみでオートポリスに来ているようなものなんだ(笑)

 JSBの涼はこのところ調子が悪く本人曰く「スランプなんです」スランプに陥ったライダーを数多く見てきた俺は、JSBチームと相談して「リハビリセットで行こう」対策セットで現地入りした。

 金曜日の一回目、二回目と走り、モヤモヤした感じが取り切れないまま下山?翌日も好天に恵まれたが、残念ながらまだ予選。俺は「今日が決勝だったら良かったなあ」何度も呟いていた。そんな中で行われた予選1回目、涼は2回目に進める10位以内から滑り落ちそうだったので予選2で使う予定のニュータイヤを投入して二回目の予選に滑り込んだ。しかしその予選2で、ポールのヤマハからは2秒以上離されてしまった。

余程の事が起きない限り挽回は出来ない。

 日曜日、決勝の朝。ホテルの部屋から見える景色は真っ白、雨も降っているし、何よりも暖かくて風が無い。(霧が出るには絶好?のコンディション)暗い気持ちで、昨日までは絶景だったミルクロードを登って行く。(だから言ったじゃない、昨日やっておけば(苦笑))

 コースに到着してもやる事が無い。ARTの仕事?で車に乗ってコースチェック。やったって同じ、見えないものは見えない。度々時間をずらし何とかフリー走行をこなし、即決勝。

しかし、この決勝が難しかった。朝から降っていた雨は上がったが、立ち込めていた霧(下界から見れば完全な雲?)が中々晴れなかったので思ったようにはドライにならない。

 グリッドに付いた涼に「スリックで行けないか?」何度も確認したが涼の答えは「無理です」

ライダーが無理と言っているものを俺達は強要出来ない、走るのはライダーだから。

 10年位前に岡山で当時のライダー小西良輝に「お前なら出来る、ドライタイヤで行け」スタートした時は水しぶきが上がるほどだったが、小西は見事にブッチギリで勝った。

 レースを前にしたライダーの心境は複雑だ。もちろん、どんなライダーだってレースに勝ちたいと思っている訳で、負けに来るライダーなんていない(いるのかな?)

 ハイパワーのビッグマシンを微妙なコンディションの中でスリックタイヤをチョイスするのは、勇気と技術の裏付けが必要だ。

結果的にはコースは乾き、ラスト5ラップ位はレインタイヤを履いたライダー達は惨めだった(その中に涼もいたが)スリックに賭け勝負に出たライダー達には勝利の女神が微笑んだ。

 今年は勝つどころか表彰台にも上がれないレースが続いている。この悪い流れを早く断ち切らないと。(この流れを作った野郎がいるんだよな~)なんて嘆いている場合じゃない。

実力で断ち切らないと。勝利の女神に名前忘れられてしまう。

 

Vol.266 2018年 開幕

2018年シーズンが開幕した。

今年は長い事ハルクプロのJSBクラスで戦っていた高橋巧がHRCに移籍。昨日の友は今日の敵?になってしまった。

新たにJSBクラスを戦うのは昨年のJ-GP2チャンピオン水野涼。涼がウチに来たのは13、4歳の頃。まだあどけない少年だったな。最近はかなり調子づいている。上原とのやりとりを見ていると、どっちが年上?上原は哲平にもやられているので、あながち涼のせいだけじゃなく、キャラがそうさせているのかも(笑)。今年のライダー3人の中では上原が一番年上(年齢を超越しているのが約一名いるけどね)。事前テストでは乗り換えもスムーズに行き、ポテンシャルの高さを証明した。

 J-GP2にチェンジした名越哲平。昨年はST600とARRCでSS600にチャレンジしたが、哲平には合わなかったようで、思うような結果を残せなかった。哲平も乗り換えはスムーズで、初乗りの筑波では調子の乗り過ぎてやってしまったが、それくらい気持ち良く乗れた証拠で、期待大でもてぎに入った。

哲平はムサシスカラシップトレーニングの一期生で元、忠サンのところにいたライダーだったが、SP忠男レーシングが全日本を止めたのでハルクプロに入った経緯がある。SP忠男といえば目玉ヘルメットがトレードマークで、数多くのライダーが育って行った。哲平も目玉ヘルメットに憧れた一人だったが、運悪くその希望は果たせないでいたので、俺は「いいよ、忠さんはレース止めても目玉ヘルメットは止める事は無い」と哲平に言い、晴れて目玉ヘルメットでデビュー出来る事になった。

 最後の一人は上原大輝。去年はJP250の国内クラスで快進撃、当然チャンピオンになって、今年はST600にチャレンジ。三人のチャンピオンの中で一人だけ乗り換えが上手く行っていないようで、苦戦している。最初のテストから転倒が続き、俺は「参ったな、コイツ大丈夫かな」と心配したよ。時折見せる非凡なところに可能性はあるんだけど、前述の二人のようには行かないので、俺は徹底的に基本操作をレクチャーした。

スカラシップで講師をやっている小山知良にも頼んだ。「悪いけどちょっと見てやってくれる?」本来なら敵になるライダーに厚かましい頼みだったけど、知良はいい性格で「いいですよ」と、本気で上原の面倒を見てくれたよ。お蔭で随分良くなった。

 レースはJSBのレース1サイティングラップで涼が転倒。重大では無かったのでピットで修理してグリッドに付いたら、オフィシャルが「失格です」??俺は「何で?規則書を良く見てよ」と言ってレーススタート。ところが即行で涼に黒旗提示。どうしても走らせたくないらしい。失格ですと言った事に対しては俺の言い分もあるから走ったが、黒旗の提示には従うしかない。別の話で、守らなければならない義務がある。

 当然俺は確認しにタワーに上がったよ。

競技役員の判断は「ピットに入ったからリタイヤです」そう判断出来る文面は規則書にあるが、全く反対の一項もある(サイティングラップ中はピットで修復調整しても良い)。要は、競技役員の規則書を順守する姿勢が、俺達の規則書を信じて行った行為を真っ向から否定された判断だった。

とは言え、黒旗を出してまで走っているライダーを止める行為、俺はその思考回路が理解出来ない。ペナルティなんてレース終わってからでも掛けられるが、走る事を止めさせてしまったらどうにもならない。

Wスタンダード?の規則書に問題があるのは明白だが、片方だけの記載を頼りに、チームに対しての通告(通告義務不履行?)も無しに黒旗を提示する暴挙に出た競技役員。

あたかも「俺の命令が聞けないのか、死刑だ」権限を与えると、それを振り回す輩と同じ。道路工事で交通整理の旗持たせただけで勘違いする輩がいるけど、あれと同じだ。結果に対して最終的には何の責任も持たないからね。残念なレースでした。

レース2では慎重に走り、実質デビューレースを無難にシングルフィニッシュで終えた。

 名越哲平は、何と!ポールポジションゲットで期待が膨らんだ。決していいスタートでは無かったが、何と言ってもポールからのスタート。上位陣に付いて様子をうかがっていた矢先、突然のストップ。何が起きたのか全く想像出来なかった。マシンが帰って来て確認したら信じられない状態に。長い事レースやっているけど初めての経験。哲平には可哀想な事をした。

 上原は泥縄のような知良のレクチャーだけじゃダメだったな。随分良くはなったけど、レースにはならなかった。まだまだこれからだ。取敢えずは胸を張って、ハルクの中では俺が年上なんだ!というところからだな(笑)。

 

ムサシスカラシップトレーニングのセレクションを行い、今年の三名が決定した。

毎年選択には苦労するが、今年は本当に困ったよ。坂田、小山に加えて涼と綿密な話し合いで決定した今年の三名。いつの日か活躍してくれるように最大限のレクチャーをして行く。

 

Vol.265 2018年

コラムの更新がされてないとの指摘を受け、慌てて更新。(苦笑)
年末から海外逃亡?を企て、寒い日本から脱出したのが昨年暮れの20日。
67年間の人生で初めて海外でクリスマス・正月を過ごした。

俺達の仕事はバイクのレース。国内での活動は専門職になってからちょうど30年が過ぎ、
長きに渡って得られたノウハウを海外でも有効活用してもらうために、東南アジアのレース活動のサポートを積極的に行っている。

スタートは今を遡る事20数年前、タイのカストロールチームからだった。当時はアジアパシフィックチャンピオンシップレースと言って、最高峰のレースは250クラス(日本で言うとSP250)雨が降るとレインタイヤが無いので、そのまま走るか酷い場合レース中止。
オーガナイザーは今の2ホイール代表ロン・ホックの親父でサム・ホックだ。

それから時を経てタイのAPホンダやマレーシアのブンシュウホンダチームをサポートし、ブンシュウホンダチームを5年連続チャンピオンチームに育て上げた。現在はインドネシアのアストラホンダチームをサポート、AP250でデビューイヤーのCBR250RRでチャンピオンゲット。

日本と違い東南アジアではレースの結果が一般市販車の販売にダイレクトに反応するようで、携わる人達もある意味日本とは違うプロ意識を持っている。
前述の現地法人に感化されモータースポーツ後進国でも最近積極的になってきた。

その一つがフィリピン。フィリピン国内はこれまで商用バイクがほとんどで、スポーツバイクはごく一部の限られた層の乗り物だったが、近年はツーリングなども盛んになってきている感がある。それだけにレース参戦も重要なプロモーションになっている。

レースの発展に欠かせないのは統括する団体だ。日本で言うMFJ。フィリピンには統括団体はあるが主流派?の印象が薄い、どちらかと言うとバイク雑誌が主催するレースの方が盛んな気がする。レース数も多いし当然露出機会も。(当たり前だ)
10年ほど前にFIMアジアの会長だったマッキー(ステファン・カラピット)が今年再び会長職に復帰した。彼はフィリピン人で、元々MXライダーだった関係で、現在もMXには積極的になっている。(ロードにももう少し力を・・・)

俺はフィリピンにある代表的な二か所のサーキットを視察したり、地元のショップチームに行き話を聞いたり、テストに付き合った。(そこはサーキットと言うより公園の外周路?)
バイクはアジア選手権で使っているアンダーボーンみたいなものだけど、少し違うな。レギュレーションが良く分からない。結局統括団体が無に等しいので、勝手に各団体が似たような規則でレース運営を行っているんだ。

フィリピン語と英語、日本語に身振り手振りでのコミュニケーション。ショップのボス「どうだ?俺のマシン」俺「何が?」ボス「速いか?」俺「・・・・?」比較が無いからまったく分からない。(苦笑)ただ、やたらとタイヤがつぶれるので俺「タイヤのエアーが低い」ライダー「エアー多くすると止まらないで跳ねる」俺「サスのスプリング硬くすればいい」ボス「そんなパーツは無い」俺は1ペソコインを5・6枚出して片側に5枚づつ入れてプリロードを掛けてやった。少しは良くなったのだろう、ライダーの兄ちゃんは喜んで「パーフェクト!」全然パーフェクトじゃないよ。(笑)

ショップのボス「何故コイン10枚で良くなるんだ?」英語がおぼつかない俺には一番苦手な事は事象の説明。バイクのセッティング、やるのは簡単、言葉にして説明するのが難しい。これは日本の若いライダー相手でも同じだね。
レベルはまだまだだけど、以前のタイやマレーシアも同じだったから、地道にやるしか無い。

今年から巧がチームHRCになり、JSBのライダーに水野涼を抜擢した。巧は「涼にJSBの厳しさ教えますよ」と言っていた。先日のセパンテストでは三日間順調にテストをこなし、初っ端としては悪くない結果でテストを終えた。俺はとにかく「慎重にな、転ぶな。自信を失うから」そう言い続けていたよ。(笑)

今年、涼がルーキーとしてどれくらいの成績を残せるか、結果いかんで本人の望むフィールドが見えてくる。

Vol.264 2017シーズン終了

2017シーズン終了

鈴鹿のMFJ-GPで今シーズンの全日本の日程が終了した。

俺達は今年、MFJ-CUPJP250クラスに国内ライセンスの上原大輝を走らせた。上原は小型軽量ライダーで、ウチの中では一応、巧の次に年上になる。そうは言っても二十歳だけどね。ところがウチには哲平や涼がいる。コイツ等は上原より年下だけどハルクでは先輩面しているんだ()。

その上原が並み居る国際ライダーを相手に、JP250クラスで暴れてくれた。総合ポイント制度は無いがブッチギリで総合トップ。もちろん年間チャンピオン獲得。いつもニコニコしていてとても強そうにみえないが、レースでは非凡なところを見せる。

来年は全日本にステップアップしてキレた走りを見せれば“先輩”達も少しは大人しくなるかも()。

先輩その1 名越哲平は今年ARRCSS600と国内のST600を掛持ちして走ったが、どうもキレが無かった。本人曰く「マシン、タイヤの違いに対応出来なかった」そうだが、そんな事言ってるから両方ダメなんだよ。それならどちらかに傾倒して結果出せれば良かったな。先日、以前の先生である中野真矢とも話をしてその話が出た。中野は「タイヤが違ってもマシンの能力を引き出すのは同じだと思うんですがね」と言ってた。まあ、それが出来なかったからこその今年の結果なんだけどね。最後のARRCブリラムでキレた走りを見せてもらいたいモンだ。哲平の来年は未定(考え中)。

 先輩その2 水野涼は、及第点。最終戦の転倒は致し方ないね。チャンピオンが決まった後のレース、カッコ付けの涼はみじめな負け方をしたくないので果敢に攻めた。負けたくない一心だったのだろう。

今年の涼は可哀想だったな。俺にはケツを叩かれるのでセッティングを詰めて攻めたいところだが、今年一年思うようなテストが出来ず、フラストレーションがたまっていただろうな。それは担当していた光太郎も同じだった。今年KALEXで参戦していたエ○○ドの潤沢に用意された“黒いハード”が羨ましかったみたいだ。たまたま上手く合った時は良かったが、最終戦は可哀想だったな。今年の涼を物語っていた。

若いライダーを育てるにはなるべく野放しで伸ばしてやらないと、ストッパーを付けたらライダーの成長度合にもストッパーが掛かる。来年は思う存分走れる環境を作ってやりたいな。今年我慢させた分を取り返さないと、折角の逸材だから。

 大先輩その3 巧もウチでは“大先輩”になってしまった。今年は海外のレースも経験し、走りの引き出しも増えた。長い事掛かって念願の年間チャンピオンも獲得した巧。8耐こそ逃したが、明らかにスキルはあがっているのが分かる。本人の自覚も「俺はチャンピオンになる」であり、正にその通りになった。ライダーの“旬”は短いし、その時のタイミングもある。巧はJSBに上がった2年目から3年目がチャンスだったが、そのチャンスを取り逃がしてからが長かった。

バイクレースにはハードが必要なのは今更言うまでも無い。一つのマシンが強ければ別のメーカーがそれを追い掛け追い抜く。その繰り返し。ライダーはその渦中に巻き込まれるので、タイミングは重要なんだ。

巧はその類い稀な精神力でそのチャンスを待ち、今年引き寄せた。「良かったね、巧!」

来年の巧が、どんな環境でレースをやるか?これから考えてあげなければならないな。長い事辛抱させてきたからな、出来るだけ良い環境を与えてあげたい。まあ、近いウチにお知らせ出来るでしょう。

 

今年、ハルク・プロは参戦4クラスで3クラスのチャンピオン獲得。サポートしているARRCアストラのAP250、ブンシュウのSS600両方共可能性がある。結構頑張ったよな。ブンシュウホンダなんか俺達と始めてから一度も落とす事無くだからね。今年も達成して欲しいモンだし、アストラにはCBR250RRをチャンピオンに導いて井沼社長の男を上げたいね。

まあ、ナンダカンダ言っても「2017年シーズンは良かったな」あと一戦、ブリラムを終えてからそう言いたいモンだ。

 

Vol263 もてぎGP

GP2クラスでチャンピオンを獲った涼に、お祝いでMOTO2クラス参戦を決めた。

事前の練習を行い、普段使いなれていないダンロップタイヤの感触を確かめさせて本番に備えた・・・つもりだった。KALEXについては光太郎代表がタカと2シーズン戦っていたのでセッティングについてもデータに不足は無かったが。

俺達には二つの不安があった。一つはウエット、そしてもう一つはKALEXシャーシー。なにせ良く壊れるからね、俺はコワレックスと呼んでいたくらい(苦笑)

涼はウイークが雨でも全く動じていなかった、逆にチャンス到来ぐらいに考えていた節がある。実際国内ではウエットでの速さは群を抜いていたし、自信が有ったのだろう。

果たしてレースウイークはFP1から雨、元気良くコースに飛び出して行く涼。タイム計測1周目、いきなりトップタイム。「やってくれるなよ」思ったと同時に、無線で「涼転倒」俺はコースサイドからピットへ戻り修復可能な状態を確かめた。涼に「もう少し様子を見てからペース上げた方がいいな」アドバイス、その後FP1は終了。涼は「どこでも転びそう、全くグリップしない」訴えたが、俺達に出来る事は更にヘビーウエット寄りのセットを選ぶ事しか出来ない。(タイヤは決められたコンパウンドのモノしか支給されない)

いくらイコールコンディションっていっても、お金出してタイヤも買っている訳だし、みんな同じだからと言われても釈然としないな。(今のGPはショーとしての色合いが強く、純粋に速さや技術を競うレースでは無くなっている気がする)涼は全日本で、もてぎのウエットは、あれ位の雨量なら2分1~2秒では走る。ところが今回は全員8秒前後でしか走れないし、転ぶ。転倒台数の多さと言ったら半端じゃなかった。

さすが隣のピット緑色のお兄ちゃん。タイムは大した事無いけど転ばない。全日本でもダンロップを使いKALEXを使っているだけに俺達とは年季が違うよと、ばかりだ(苦笑)

FP2でも涼は同じパターン、トップタイム記録、転倒。(ヤバいスペアパーツに限界が)

涼は一気にトーンダウン「初めてウエットが怖くなりました」ほらな、昔のGPでは絶対に無かった言葉(イコールコンディションで頑張りましょう)見せ掛けのレースに翻弄される若いライダー達。

以前のグランプリレースとは、携わる人、メーカー、オーガナイザー、サポートメーカー等すべてのモノが最高だった、最高のモノを魅せた。

今は?笑っちゃうね、全日本より6秒も7秒遅いタイムでしか走れないGPライダー達。

どこに夢がある?確かにドライでは速いタイムを記録しているが、残念な気持ちが強かったな。速く走るためのセッティングではなく、転ばないためのセッティングなんて「これがグランプリ?」

予選では奇跡のドライ路面がわずかに顔を出した、この予選の一瞬だけグランプリっぽい感じだったな。特にタカのタイム出しは見事だった、最後の最後にタイムを塗り替えポールポジション!カッコ良かった。

涼?チェッカーのタイミングが、後10秒早く回ってくればもう1周出来た。度重なる転倒が原因か、メインSWの接触不良が予選で出てエンジン始動に手間取った。どんなレースでも転倒は怖い、特にスペアマシンの無いクラスは神経を使う。

結局面白くも何とも無い順位で予選が終わってしまった。見せ場無し(苦笑)

翌日の決勝も雨。最善を尽くしセッティング。これしかないと送り出したが序盤からペースが上がらない、あの涼が決勝でビビるはずが無いのに、ポイント獲得すら出来ないまま終了。

レース後涼のコメント「全くダメでした、アクセル開ける事が出来なかった」からどこかに異常が、もしや?コワレックス本領発揮?

見事にクラックの入ったリアスイングアーム、荷重が逃げてグリップなんかするはずが無い、涼はもちろんの事、俺達にとっても残念な結果だったな。せっかく応援頂いた武蔵精密工業を始め皆様には合わせる顔が無い。

いちばん残念だったのは、涼にメディアが取材で「GPライダーの走りを目の当たりにしてどうでしたか?」質問。涼の返答「目の当たりにした印象を言える程の走りを自分が出来なかった」 涼にとって良い経験になるはずだったのに。(泣)

Vol.262 ラウンド8岡山

今期チャンピオン一番乗り

 全日本ロードレース選手権ラウンド8岡山国際に行ってきた。

今回はJP250が2レース行われた。先日のオートポリスが中止になったためMFJは代替えレースを募っていた。岡山が手を挙げて土曜日に2レースが行われた。贅沢言って悪いとは思うけど、出来ればもう少し周回数が欲しかった印象があるな。お遊びレースと同じ周回数は無いよ。最低でも12周は組んで欲しいね。若いライダーの修練となるべくレースなんだから。そのレースで大輝がチャンピオンを決めた。国際相手に全戦優勝こそ出来なかったが、国内の上原大輝を徹底的にマークする国際ライダーには笑ったよ。MFJ規則にも感じる事が。決勝レースが2周未満で赤旗中断した時、再レースは、JSBクラス以外は三分の二の周回数で良しとなっている。

今回のST600クラスもそれにならって12周のレース、チェッカーが4時20分頃なんだから、普通にやっても大して時間は伸びないのに。

どうしても(やってやっているんだ感が否めない)勘ぐってしまう。

全日本ロードレース選手権。観客減少が叫ばれて久しいが、何かに付けて策に欠ける。盛り上がるレースとはどんなレースなのか?参加者であるライダーが楽しく見えないと観客にも伝わらない。

サーキットは観客のためにピットウオークを開催する。ライダーに積極的に参加してもらい、観客の満足度向上に努める。そのためには、ライダーが参加しやすいタイムスケジュールなど、工夫が必要だ。

今回の岡山はピットウオーク直後にJSBの決勝が組まれており、JSBクラスのライダーは早々に引き揚げていたので、観客は拍子抜けしたよりもガッカリしただろうね。俺はいつも言っているんだ。「レースは事前の準備が8割、コース上の戦いは2割」したがって、レース直前はどんなライダーだって緊張するしイメージトレーニングもしている。メカニックだって最後の仕上げ確認作業で手一杯なんだ。

ピットウオーク前にやったお遊びレースを後に回せばだいぶ違うのに。

AKB48のサイン会に誰も来なかったら?()有料でやっているピットウオーク、お客さんに寂しい思いをさせていたらその先にあるのは観客離れ。当たり前の事が当たり前に出来ない。MFJや施設がいつまでもレースだけを売り物にしていたって観客は集まらないね。もっと積極的に若いライダー、伸び盛りのライダー、もちろんベテランの強いライダーも取り上げる施策が必要じゃない。そうすれば必然的にライダー達からも協力を得られるね。GPでロッシがなぜあんなに人気があるか。速いのはもちろんだけどサービス精神が旺盛だからでしょう?

日本のレースは全日本を統括するオーガナイザーがいないから、毎回施設がオーガナイザーになる。その各施設の連携が全く取れていない。困ったモンだ。

 来週はもてぎでGPがある。先日の岡山で既にチャンピオンを決めた涼、後の心配が無いので思い切り暴れてもらいたいモンだ。全日本のチャンピオンは速いというところを見せ付けて欲しいな。バイクは完璧に出来上がったから、後は結果だね。ケツの方でヘロヘロ回るレースだけはごめんだね。

 

 

Vol.261 オートポリスからインドへ。

今年も早、終盤戦になってきた。

先日のオートポリスは珍しくウイーク中快晴で、久し振りに気持ち良くレースが出来た。

 全日本ロードレース選手権の中に組み込まれている主にJSBクラスで行われている2&4レース。4輪はスーパーフォーミュラで2輪がJSB、共に日本最速のクラスを謳い共催されている。俺は毎回主催者であるサーキットに観客数を聞いている、単独開催時よりも観客は確実に多いようだ。(ただし同一施設でのJSB単独開催実績が無いので、どのくらいの比率で双方の観客が入っているかは不明だが概ね6:4らしい)

 参加側の俺達にとっては必ずしも嬉しい開催方式では無い2&4レース。例えば今回のオートポリス、先の熊本大地震の影響を少なからず受けた施設。ピットロードの修復や建物の部分修復を行ったものの、地盤のズレ?からピットロードとピット内の段差が大きくなり車体の低いフォーミュラカーは腹をこすり出入りが出来ないとの事。通常はコントロールタワー寄りからピットの割り振りを行うが、「今回は逆側からお願いします」タワー寄りのピットの方が、ズレが少なかったようなんだ。「それじゃあしょうがないね、いいよ」と軽く応えたのが災いした。何かにつけて行かなければならないタワーが遠い!(審査委員会室が2階だったのがせめてもの救い、いつもの4階だったらゾッとするよ)   それ以外にも相変わらず2輪の走行時間中に4輪のピット設営やら、時には幅広のフォーミュラカーがピットロードを逆走させる場面も。とにかく自分達には関係ない意識?が感じられる、おまけにあれだけ広いパドックも駐車スペースの確保が難しいくらい手狭になってしまう。

 4輪に施設を貸し、合間の時間?に行われるJSBレース、とにかく時間の調整が難しい。

俺がとても残念だったのは、どれ位の比率か分からないがピットウォ―クに来られるお客さんに対しての2輪ライダー達の対応の悪さ、4輪のドライバー達がサインや写真撮影、握手などで観客サービスをしている時、2輪のピット前には観客がまばら。当たり前だ、ほとんどのライダー達はピットウォークが始まってホンの少しで引き揚げ、観客が来ても知らん顔。もてぎでも同じだっただけに残念だね。(直後に決勝が組まれているので分からないでもないが)普段は選手会として観客サービス云々と言っているなら、やる事はやらないとね。

絶対王者?を始めランキング上位のライダーほど付き合いが悪い傾向が見える。普通は逆だろ。

レースは好天の中で行われ、我等の巧は必死にトップを守っていたが終盤に抜かれ2位に落ちてしまった。まあ、予定通りランキング争いではポイントを詰める事が出来たので良しとするか。(巧の顔は良しとしてはいない)

オートポリスが終わってからARRCインドへ。今年はブッダでは無く以前に使っていたマドラス・モーターレーストラック、チェンナイにある。ニューデリーから3時間位掛かったかな?因みに飛行機での所要時間で、インドは広い。(笑)サーキットはまだ工事中で、アッチコッチで工事している。ピットは取敢えず使えたがコースの裏側は砂利道で、みんな機材を運ぶのに苦労していたね。

 レースは、SS600の哲平が2レース共4位。ザクワンは1位・2位でランキングもトップに浮上。相変わらず“持っている”なザクワン。アストラホンダチームは、AP250のチャンピオンを目の前にしたゲリーがレース1のサイティングラップでまさかの転倒。レース2でも精彩を欠いたな。チャンピオン決定は最終戦に持ち越し。

そのレース1で、ムサシスカラシップトレーニング講師の小山知良が念願の優勝。知良曰く「勝てるならここしかないと思っていた」俺はご褒美にハルク最新のEXパイプをプレゼントする約束をしてやった。(笑)

 暑いインドから帰ったらすぐに岡山。全日本も佳境に入ってきた。GP2の涼がチャンピオンを決められるか、巧はランキングトップに戻せるか、大輝は久し振りのレースでどこまでやれるか?楽しみ・楽しみ。

 

Vol.260 後半戦開始

鈴鹿の8耐が終わり俺達は束の間の夏休みを過ごした。

俺は夏休み明けにインドネシアに飛びARRCのレースに行った。今年MuSASHi BunsiewHONDAで走る哲平の様子を見るのと、アストラチームのサポート。

 哲平はセントウ―ルサーキットのコンディションの悪さに閉口して、攻め口が分からない様子だったな。それは山口辰也も同じ「ここ危ないですよ」連発してた。

確かに日本の綺麗に整備されたコースに慣れていると、アジアのコースは一言で云えば“ひどい”(苦笑)

コースがでこぼこなのは当たり前だが、走行の合間に日本だったらコーナーポストのオフィシャルが竹箒で簡易清掃するのは見慣れているが、アジアのコースでその姿は見た事が無い。(そもそも竹箒なるものが無いか?)竹箒位なら俺がプレゼントしてあげてもいいけど、スイーパーも無いからなスイーパー車は高いだろうな、それにあんなでこぼこじゃスイーパーのブラシが空を切って綺麗にならないかも。それ位ひどい状態なんだ。(苦笑)

そんな状態でのレースに、哲平は対応出来ないまま終わってしまった。

 アストラチームは絶好調。俺達がゼロから作り上げたCBR250RR、インドネシア製の威信を掛けた車種でアストラホンダの井沼社長肝いりだけに気合が入る。レース1でゲリーを筆頭に表彰台を独占したのは見事だった。ついでに600の代替ライダーのディマスも優勝、夜のアストラホンダ主催のディナーパーティーは超盛り上がった。

 インドネシアから帰国してもてぎへ。ウイークの感じは悪くなかった巧、レーススタート前も自信満々な顔で、「大丈夫です!」力強く俺と握手したが・・・スタート前に少しだけ欲を出した?セッティングが悪さした。相変わらずナーバスなバイクで、少しのセッティング変更が裏目に出るんだ。それでも結果は3位。悪くないけど、今の巧にとって3位の結果はとても悔しいものになっている。

 俺達がお世話になっている武蔵精密工業() ホンダ車を筆頭にハーレー、BMW、トライアンフ等のバイクに使っているミッション、カムシャフトは武蔵製品で、4輪の足回りの鋳物部品も含め、世界中のメーカーに供給している企業です。

その武蔵精密が毎年行う夏祭り。従業員の皆さんご家族はもちろんの事、近隣の皆さんもお祭りを楽しみにしているようで、多くの方が来られる。俺達の事も紹介して頂き、随分バイクの認識が高まってきていると感じるイベントだ。

 夕方から始まり、祭りの最後を締めくくるのが豊橋名物“手筒花火”見た事がある人もいると思うが、1メートルぐらいの長さの花火を小脇に抱え打ち上げる様は勇壮そのもの。

その手筒花火に彩りを添える爆竹、俺のオモチャ(笑)真っ暗な中で足元に爆竹投げる悪ガキになるのは当然の成り行きで、今年は哲平や涼が餌食になってた(笑)

 先日、うちのメカニックで出生が謎の“UFO”と言うのがいますが、こいつが降り立ったのが関西地区のようで、やたらと関西を持ち上げる。何を持ち上げるか?マクドナルドハンバーガーの事を、普通“マック”で通じるところがヤツには通じない「いや、“マクド”ですやん」と言ったり「USJだっけ?」というと「ユニバ↑です」とにかく標準語を崩そうと必死なんだ。先日も嬉しそうに「会長、やっぱりマクドになりましたね」(苦笑)

 可哀想なのはヤツの子供たち、小学校に入ったらいじめられるだろうな。だって東京に住んでいて“マクド“なんて言うヤツ俺は見た事ないから。(笑)

 巧のバイクのメンテナンスやりながら、工場では新型エキゾーストパイプの開発もやっている頑張り屋。サーキットで見かけたら教えてやって下さい。“マック”は世界中で通じるけど、“マクド”なんて誰も知らないよと。(笑)

 

Vol.259 2017年鈴鹿8耐

惨敗した2017鈴鹿8耐。

やられてしまった感よりも、“やってしまった感”の今年の8耐。

レースウイークを通して俺達の戦いは順調に進んでいた。やれる事はすべてやり、本番に向けてのシミュレーションも出来た・・・筈だった。

順調に進んでいる時こそ落とし穴がある事を過去の経験から知っているが、落とし穴はどこにあるか分からないから落とし穴なんで、穴の場所を知っていれば何でも無い。

俺達のバイクは戦闘力もあったし8時間を戦い抜くだけの耐久性も備えていたが、ヤッパリ若かった。

俺達が2連覇を果たした時のバイクは成熟していたから、トラブルが出る可能性が極めて少なかった。今のY車のように。

バイクに加え、ライダーも若かった?今年の二人、特にジャックには気を付けていたんだ。アイツのレースを見ているから。実際ジャックがウイークにやってくれた、幸い?木曜日のフリー走行だったので影響は最小限で済んだが、バイクは大破し、ジャックは20回以上ソーリーを繰り返していた。俺は「プラクティスで良かった。レースだったら終わっていたよ」と言ってやった。

そのジャック。土曜日のトップ10トライアルのライダー選定でひと揉めあった。俺は事前に、計時予選でニュータイヤを履くのは巧とジャック、タカは中古。そう伝えた後に、タカは一度もニュータイヤを履かないのは可哀想だからトップ10トライアルをタカに譲ってと言っておいたが、実際その場になって駄々をコネはじめた(苦笑)。

まあ、まともに英語も話せない俺が、あの向こうっ気の強い外人を上手く説得出来る訳がないか?(苦笑)

そのジャックもタカのアタックを見て興奮していた。まったくあの若いオージーはオン・オフがはっきりしている。自分の言う事を云うだけ言ったらもう終わり。こっちが気を遣うだけ損した(笑)

決勝では巧が抜群のスタートダッシュを見せ、レースを引っ張った。途中、西コースで若干雨が落ちてきたがアクセルを緩める事無くプッシュ、中須賀は前に出ると自分のペースに持ち込みたいとタイムをコントロールするが、それを巧は許さない。俺はモニターを見ながら何時になく熱くなっている中須賀を見てワクワクしていた。そしてピットイン。何と俺達のピットインのタイミングにSCが入ったんだ。ピット作業を終えてジャックが出て行ったが当然ピットエンドはレッドシグナル。どうしようもない。結果的には同じ事だったが、あのタイミングはドキドキしたな。

2スティント目のジャックは予想通りの走りをみせてくれた。リスクを最小限に抑えながら攻める走りに俺は(ダテにMoto-GPに抜擢されてないな)と思ったな。

そして運命の3スティント。転倒ノーマークだったタカがやってしまった。タカは練習の時に一度転倒があり、俺に耐久レースのライダーの心得を説明されていたし、ジャックと違い言葉の壁も無く、俺の言っている事は完璧に理解していたはず・・・だが。8耐は難しい。

俺達の転倒により一気に楽になったY陣営。特にその後の中須賀は“いつもの”走りに戻ってしまい、この時点で俺達の王座奪還は遥か遠いところへ行ってしまった。

それでも巧を筆頭にひとつでも順位を上げる強い意志が走りに表れていたが・・・今年はどこまでも俺達には“ツキ”がなかった。度重なる予定外のピット作業は、俺達を表彰台に上がる事すら阻んでいるように思えた。

今年の俺達の8耐スローガン“王座奪還”は果たせなかった。

少し若さが出てしまったバイクだが、それを走らせる俺達は来年又ひとつ年を取る(苦笑)。

 

Vol.258 リベンジに燃える8耐近し。

7月に入ってから一気に8耐モードになってきた。一回目の特別走行に今年のライダーが全員揃うという珍しいパターンになった。

全日本のオートポリスではトラブルが出てしまいレースを失ったので又、一からすべてを見直しての鈴鹿入り。

 ジャック・ミラーは初めての8耐、初めてのマシン、初めての鈴鹿、初めてのチーム。始めてづくしの中で、そのポテンシャルや性格、本人のスタイルを見極めなければならない。すぐに分かった事は、バイクに乗る事が大好きなヤツなんだな、という事。

 考えてみればみんなそうだったな。今年チームアジアの監督はブンシュウホンダのズルヘルミー、ヤツ曰く「8耐はハルク・プロが一杯だね、涼、哲平、レオン、マイケルだってハルクだったし、僕たちチームアジアやアズランもそう、全員ハルク学校の生徒だね」()

関わった奴等全員バイクレースが好きな奴等。

 ジャックには「とにかく転ぶな、お前がどんなに速くても転んだら全てがお終いなんだ」走る前にしつこく助言、奴は「OK、ダイジョウブ」日本語?で返しやがった。実際転倒したのはノーマークだったタカアキ、俺は「頼むよ、タカはノーマークだったのに」本人に改めてアドバイス。

当のジャックは最終シケインで何度もオーバーランしたが転びはしなかった。後でその事を注意したら、「僕は転んでないよ」確かに。(苦笑)

 MOTO-GPでの転倒の多さやその言動が気になっていたが、付き合ってみれば可愛いヤツだ。俺がいつも見ているポイントで、ピットインの際にピースサイン送ってくる反面、通りすがりにいきなりボディブローする悪ガキだが、どこか憎めない。今年の8耐はこの悪ガキがうちのキーマンになるだろうな、まだまだ借りてきた猫状態だが本領を発揮した時には楽しみでもある。

 タカは古巣のハルクに帰ってきて何の違和感も無い行動パターンを実践している。

とにかく重いマシンに慣れる事で少しずつアベレージタイムを上げてきているので、本番までには完璧に仕上げてくれると信じている。(タカは俺達が2010年に8耐優勝した時の第三ライダーで、決勝は走らなかったが記録上の最年少優勝記録を持っている)

 ウチのエース巧は今年こそはリベンジと燃えている、マシンのセットアップも厳しい注文を付け、少しでも合わないと「フィーリングが、このセットに可能性が感じられない」寡黙な中に強い意志を感じる。

毎年ホントに頑張る巧に、今年は満足感のあるマシンをプレゼントしたいし、その事が出来れば自ずと結果も付いてくるだろう。

 来週が最後のテスト機会で、その翌週には泣いても笑っても本番が控えている。他のどんな奴等よりもバイクに乗る事が好きな巧、但し楽しく乗れるバイクに限定されるが。

 巧を頭に今年の俺達の戦いの火蓋が切られるのはもうすぐそこまで来ている。