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【COLUMN】Vol.281 コロナウイルスの影響

新型コロナウイルスによる影響が各方面に出ている。

TVやネットであらゆる方面での影響を目にしつつ(俺達のレースはどうなっていくのだろう。今後の方向性はどうなるのか?)気になるところなんだ。

スポーツビジネスは世の中の異変に敏感だ。平常時であることが大事な条件になる。

人を集めるという意味では我々だけでなく、イベント関係の仕事はすべて影響を受けているのが昨今のコロナ禍。とにかく人と人が密接にならないようにする事が最善の策と言われるウイルス感染、人を集めるイベントと相反する。

先般相当気を使って開催したK1イベント。開催した事自体が“悪”みたいな感じになっているが対して、無観客で15日間をこなした大相撲。開幕から10試合前後が“中止”になっている女子プロゴルフの大会。イベントを開催するためにはそれ相応の経費が掛かる。その経費を捻出する原資は観客からの入場料に頼る。サッカー、野球、ラグビー全部同じ。イベントにはスポンサーが付いたりTVの放映には放映料という名目の収入を得たりもするが、観客収入は外せない。TV番組なんかも、新規のロケとかが出来ないせいか、やたらと再放送が多い。TVもスポンサー収入に頼るから、いつまでも再放送でお茶を濁すわけにもいかないと思うけどね。イベントにもスポンサーが付いているものと、そうでないものがある。

我々のレースにはスポンサーが無い。参加者のエントリー代と観客収入が頼り。全日本選手権の安全を担保するために、オフィシャルの数は述べ300人位(コースによって差はあるが)要する。日当・交通費・食事代、コース整備、電気代他、掛る経費は気が遠くなる。

全日本選手権はサーキットが主催者。サーキットは企業なので営利団体。したがって、無観客での開催には消極的になるのは当たり前。参加側もいわゆる3蜜なるものを外しては考えられない。考えれば考えるほど難しい。

レースに参加する人達はそれぞれ目的が違っているので一律には考えられないところが難しい。メーカーのワークスチームとプライベーターでは参戦目的も、懸けるお金も違う。当然、携わるスタッフの数だって比較にならない。俺達は仕事でレースに参加しているので“現場”が無いと仕事にならない。今般のウイルス禍で延期が続いたレースも、開幕戦鈴鹿2&4のエントリー代金が返却された。これは取り敢えず中止を意味することなのか?情報が無い(ARTでも年間エントリーのチームに返金した)。

開幕戦に続き、もてぎも延期。その後の菅生、筑波は?延期にしても良いが、日本では気候的な問題で寒い季節にレースは厳しい。スリックタイヤの温度レンジがカバー出来る範囲は限界があるから。そうなると先送りするにも限界があり、4月から10月で日曜日の数は30前後。24輪その他のイベントで、限られた日曜日の取り合いになる。

仮に何とか秋口にレースが出来るようになり、サーキットも確保出来たとして、仕事でレースをやっていない参加型のチーム・ライダーは普段の仕事・会社と折り合いがつくのか心配になる。

今、世の中はコロナウイルスでとんでもないダメージを受けている。企業だって生残りに大変だと思う。そんな折に「スミマセン休みます」は、中々言い出しにくいよね。

先の事は分からないが、一日も早くこの新型コロナウイルスが終息し正常な世の中に戻る事を願うばかりだ。

 

【COLUMN】Vol.280 2020久し振り

久しく投稿していなかったコラム。「最近全然更新しないね、楽しみにしているのに」友人から叱られました。

半年以上投稿していなかった。(夏以降、身辺色々忙しかったもので)

 昨年はGP2最後のシーズン、哲平がチャンピオン獲得してくれた。GP250が無くなる時、代わりにMOTO2につながるクラスやりましょうと進言して実現したクラス。思い起こせば初代チャンピオンは小西良輝だったな。当初は参戦台数が少なく、ST600で勝てない奴が出るクラスと揶揄された事もあったけど、高橋裕紀や中上貴晶らの参戦で確実にレベルをアップさせ、ST600とほとんど変わらないエンジンでみんな頑張った。

ハルクプロは10シーズンで4人のチャンピオン輩出。まあ言い出しっぺとしての責任は果たしたかな?HP6と言っていたけどほとんどCBRの車体。良く出来たバイクでした。

 哲平の前にGP2でチャンピオンになった涼は、JSB1000クラスで表彰台に登れるようになったので、もう一息。

 2020シーズンはST600に埜口遥希が新加入。中野真矢のプッシュもあり、哲平に続く56チーム育ちのライダー。ST1000に参戦する榎戸育寛と共にSDGミストレーサ・ハルクプロの看板を背負う。(去年までST600で戦った上原は、JP250で再起を図る事になった)

ところが。SDGチームの先輩、榎戸が大変な事になってしまった。先日の鈴鹿テストで転倒し、大腿骨骨折。新しいマシン、タイヤ、初めての1000クラスなので慎重に進めるべく注意してはいたが、(俺は育寛が走り出す前必ず、慎重に探りなさいとアドバイスしていた)この時は現場に居なかった。(泣)

運び込まれた病院の三重大学病院?(正式名称知らない)は、東京から来た患者は2週間隔離してからでないと手をつけられないと。(ここでもコロナウイルスの影響が)そんなノンビリしてはいられない、育寛は東京の病院に戻って手術する事になった。本人は至って元気だけど、時間は掛かるだろうな。

 対して同じST1000クラスを戦う哲平は、順調にタイムを削っている。元々慎重?な性格で、育寛のようにエイ・ヤーで行くタイプではない事もあるけど、初めてのバイク、タイヤ、サスペンションを上手に転がしている印象がある。ライダーは経験が大事で、昨年のMOTO2参戦や8耐参戦、涼の代役で茂木のJSBクラスを走ったりした事が生きているのかも知れない。

 新型のCBRでJSBクラスを戦う涼。昨年まではHRCワークス車両で参戦していたが今年からは、ハルク・プロKIT車になった。俺達も久し振りに自前のKIT車、パーツ作りから始めなければならないので時間との戦いだったね。何とか作り上げてシェイクダウンテストが出来た。

タイムを気にする段階では無いけどヤッパリ気になる。Y社のY監督は余裕のコメント?「CBRストレート速過ぎですよ~」良く言うよ、気にもしていないくせに(苦笑)。言ってみれば、ヤツがドライバーでかっ飛ばしても、上がってみればボギー、ダボなのは分かっている俺が、「良く飛ぶな~」と内心笑いながら言っているのと同じなんだ。

ヤツが、涼のコーナリングについて語り始めてくれるようになったら本心なんだけど。

 とにかく今年は頼みの巧がいないし(巧も同じ鈴鹿で怪我して入院中)俺達が涼としっかりホンダの牙城を守るしかない。

テストに顔を出したプロジェクトリーダー石川君の心配そうな顔。彼の顔がにこやかになって、好きな(多分)酒を飲ませてあげたいモンだ。

 

【PHOTO GALLERY】全日本第8戦MFJ-GP

2019年全日本第8戦MFJ-GP

【PHOTO GALLERY】2019年全日本第7戦オートポリス

2019年全日本第7戦オートポリス

【COLUMN】Vol.279 全日本後半戦スタート

8耐が終わって、全日本も後半戦に入り、初っ端はもてぎの2&4。

涼が乗るCBRは8耐以降アップデートしたのが好感触のようだ。巧がウチで乗っている時からずーっと言い続けてきた要望、何年掛ったかな?エンジンは良くなっていたので、もてぎは楽しみだったな。

果たして、涼はよく頑張った。当面のライバル?野佐根が脱落したので、怪我が癒えない巧の代わりに中須賀を追い掛けたが、スタート後の1コーナーをオーバースピードで入り過ぎ順位を落としてしまったので、中須賀の後ろに付けた時にはだいぶ無駄にタイヤを使ってしまったからね、終盤のスパートには付いて行けなかったな。(まあ、他にも小さなトラブルもあったので厳しかった)それでもクラス初の表彰台、涼にはいつも言っている。「全日本ではぶっちぎるくらいでないと世界では通用しないよ」しかし、まだまだ壁は高い。

俺達は普段多くのクラスに参戦しているので、一日がすぐ終わる。忙しいんだ。2&4は一クラスしかないから一日が長いね。せめて予選の朝20分でもいいからフリー走行の時間が欲しいな。以前から各施設には委員会の時に要望しているけど実現しない。せめて2&4の時くらい実現して欲しいもんだ。

 もてぎの後は岡山国際。後半戦初めての全クラスレース。

ここでも涼が好調維持。事前テストから雰囲気は出ていたので楽しみだったね。

今回は選手会が動いてセーフティーゾーンの拡大を果たし、少しだけ安心感が増したようで良かった。もちろんARTも積極的に動いたよ。選手会本来のアクションはこういったところなんだ。自分達の身体を守るための行動、施設だって分かっているけど具体的な要望が出て来ないと動きようがないから。

俺達がARTを作って、施設やMFJに要望や提案をしていく。それが参加側の総意であれば、事は動くんだね。これからも積極的に動きたいもんだね。

涼のレースはいきなりのウエットになり、少し戸惑ったね。何故なら、今のバイクでウエットは走ったことが無いのでデータがゼロ。エイ・ヤーって感じのセッティングで臨んだレースだったけど、その割に結果だけをみれば悪くなかった。前回に続いての2位表彰台。(本人はライバルと目視ている野佐根に負けたのが悔しかったみたいだけど)

同じくウエットでブッチギリを決めたのが榎戸。筑波のウエットレースでも勝っているので自信があるのか?(そのくせ良く転ぶから、よく分からない奴だ)ウエットの方が転びやすいと思うけど、意外に転ばない。

反面、哲平は付いて行けなかった。セッティングも少しコンディションを読み間違えたけど、モト2レースに出ていきなりGP2だと感覚が中々戻らないみたいだな。何とか5位で踏ん張り、ランキングトップの座は維持した。残り2戦、本当の戦いだ。

上原は困ったよ。何でこんなになったのか分からない。夏休みの間、もてぎでトレーニングしたり色々アドバイスしたりもしたけどね。ギリギリ最低限のポイントは取ったので、最終戦まで出られるのが良かったこと。

俺は岡山が終わってからフィリピンに飛んだ。フィリピンにはいくつかサーキットがあるけど、コースの長さや安全性に関しては「?」なんだな。今回の目的は、まだ行ったことの無いサーキットの視察。シーズンオフのハルクトレーニングや、現地ホンダフィリピンのライダー育成プログラムの手伝い。ARRC参戦のベース基地の建築も忙しかった。

シーズン終了後には、冬の間みっちりチーム員とトレーニングに励もうかな?あっ、俺は別メニューのね。総合グラウンド、スイミングプール、テニスコート、ゴルフコース。俺が使うのは最後の一個しかないけど(笑)。

 

【PHOTO GALLERY】2019年全日本第6戦岡山国際

2019年全日本第6戦岡山国際

【PHOTO GALLERY】2019年全日本第5戦もてぎ2&4

2019年全日本第5戦もてぎ2&4

【PHOTO GALLERY】2019年鈴鹿8耐

2019鈴鹿8耐

【COLUMN】Vol.278 2019鈴鹿8時間耐久ロードレース

2019年鈴鹿8時間耐久レースが終わった。

今年もライダー探しには苦労したな、MOTO2MOTOGPWSBBSBなど、考えられるあらゆるジャンルから可能性のあるライダーを探しまくったよ。

 鈴鹿8耐は特殊な耐久レースで、スピードが無いと話にならない。レース中の展開によってはマップをスプリント仕様に切り替えて勝負する。(以前なら燃費を抑えた耐久マップしか使えなかった)マップと言うのは、インジェクションに燃料を送る量を調整する事、他にも色々調整が出来るんだけどね。今年のレースではトップグループが何度かスプリント仕様のマップを使っていたと思われる。(最終スティントのレイが6秒台で走ったからね、耐久マップじゃ無理)

 しかし、いくらマシンを速くしても乗るのはライダー、これが速く走らせる能力が無けりゃ話にならない。

 何時間目だったか?巧・レオン・マイケルの3台がトップ争いをしているのを見て(こいつ等全員ハルクで優勝したんだよな、強い訳だ)思ったよ。

 平均ラップタイムで俺達と1秒近く差があった今年の8耐、トップチームが220周をターゲットにしていたのに対し、俺達のターゲットは218~9周。ライダーのレベルから考えても届かなかったな。(その速い連中に90秒も“ハンデ”あげた?時点で厳しいけどね)

 長い事レースやっているけど、今年の8耐でやってしまった“ミス”は取り返しのつかないものだった。

予選用に使えるタイヤは本数制限があって、使うタイヤにマーキングのステッカーを貼るんだ(制限数以上に使えないように)タイヤの制限に配ったステッカーをホイルに貼ってしまった。(これならいくらでもタイヤを使える。まあ、実際はBSさんがコントロールしていて無理だけどね)

普通はみんなでチェックするから起きないミスなんだけど、こうやって事故は起きるんだな、そのミスを発見したのが車検員だったのが運の尽き。事前にミスを申告していれば貼り換え(有償)も可能だけど、指摘されてからでは遅いのだ。

要は、わざとホイルに貼って見つからなければ、みたいな感じ。レースディレクションの判断はそれで、盛んに“Cheat”と言う言葉を使っていた。俺はそれを聞いた時(その考え方か、駄目だこりゃ)ペナルティを覚悟した。まあ、生意気に人の事をジャッジした報いが今年のレースの最後にあったけどね「偉そうな事言っているから罰が当たるんだよ」最高にみっともないジャッジ。()

あの稀にみる激しいレースの幕切れにしては、あまりにもお粗末な裁定でした。優勝したカワサキチームは、あの歓喜の画像が無く、とんだ辱め?を受けたヤマハチーム。

 以前の8耐は良かったな、携わる人達全員に一体感があった、みんなでイベントを盛り上げる感があった。鈴鹿8耐は特別なレース、そこに世界選手権の看板なんていらない。

 来年の鈴鹿8耐には勝ちを狙えるメンバーを揃えられるか?外に居なけりゃ自前のライダーを育てるしかない。やっぱり俺達はライダー育成だ、先ずは次のもてぎ2&4か、8耐を戦い終えた涼が、一皮むけた走りが出来れば今年の8耐唯一の収穫となる。

 

【PHOTO GALLERY】2019年全日本第4戦

2019全日本第4戦筑波