2009年全日本ロードレース選手権シリーズ第7戦 第7戦MFJ・GP 鈴鹿

2009年全日本ロードレース選手権シリーズ第7戦 第7戦MFJ・GP 鈴鹿

■選手コメント
小西良輝「シーズン中に転倒があり、タイトル獲得は正直あきらめかけていましたが、最終戦までタイトル獲得の望みをつないでくることが出来たのは、皆さんの強力なサポートのおかげだと思いました。ぜひ皆さんの応援に応えられるよう、優勝してチャンピオン獲得へつなげようと頑張ったのですが、力を入れすぎたようで転倒、リタイヤという結果に終わってしまいました。皆さんの期待に応えられず、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。今シーズンもたくさんの応援をいただき、ありがとうございました。」
■レースコメント
最終戦を迎えるにあたり、小西はランキングトップに19.6点差で2位、小林は28.3差でランキング3位と、それぞれのポジションを上げるべく、第7戦の戦いに臨んだ。1週間前のテストでは小西、小林ともに好調で、その勢いのままレースウイーク入りすることとなった。金曜日のART合同テストでは小西が総合4番手、一方の小林は13番手とややスロースタート気味。翌土曜日の予選は35分間で行われ、小林は積極的に周回を重ねて53秒429で9番手となった。一方の小西は53秒094と52秒台まであと一歩と迫っての2番手を獲得した。
レースがスタート。小西はうまいスタートを見せ、2番手に付けて序盤を展開する。一方の小林もまずまずのスタートで9位に付ける。テールtoノーズでトップを追う小西だったが、その積極的な走りが裏目に出てしまい、3周目の最終コーナー立ち上がりで転倒。マシン、ライダーともにコース上に残ってしまったことから赤旗が出て、レースは仕切り直しされることとなった。小指を骨折してしまった小西はそのままリタイヤ。小林がチームの期待を背負って戦うこととなった。再スタートされ、小林は1周目を7位でクリア。トップと遜色のないペースでラップする小林は7周目に4位までポジションアップ。さらに表彰台を目指して走るがここからさらにペースを上げることは出来ず、1台にパスされ5位でチェッカーとなった。
チームコメント「「小西はチャンピオン獲得のためには絶対に勝たないといけないという状況をしっかり理解し、そのために序盤から積極的に攻め込みました。その結果として転倒リタイヤとなってしまいましたが、タイトルへの執念、そしてそれを実現するためにおかれた状況の中で見せた最大限の努力はチームとして高く評価したいと思います。小林もラインキングを一つでも上げるべく最大の努力をしたのですが、事前テストのときのよいフィーリングをレースウイークでさらに伸ばすことが出来ず、厳しい戦いとなってしまいました。このあたりは来年の課題として、さらにチームとしても努力を続けたいと思います」

■レースコメント
1週間前のテスト初日に走り出してすぐ激しく転倒し、さらにスペアマシンで走り出した直後に転倒。マシンをすべて壊してしまい、山口自身も激しい打撲から走れるような状態ではないことから早々にJSB1000クラスのテストは切り上げざるを得なくなった。このため、レースウイークが実質的な東コース攻略のためのスタートとなった。事前テストがほとんど出来ないことにより、ライバルに対してデータ不足は大きなビハインドではあったが、チームの持てるノウハウを予選からフルに発揮。その結果、Q1ではトップから0.48秒差の6番手、Q3はトップから0.496差の5番手となり、2レースとも2列目からのスタートとなった。日曜日の午前中に行われた第1レースはドライコンディション。山口は6番手の位置でオープニングラップをクリアし、上位陣と同じペースで周回。前に出るチャンスをうかがうが、左右に続くコースレイアウトでパッシングポイントを見つけ出すのは至難の業で、なかなか抜くことが出来ない。しかし8周目に5位に上がり、一度抜き返されて6位に落ちたが再び抜き返し、4位まで上がったところでチェッカーとなった。

■選手コメント
山口辰也「事前テストでまったく訳が分からないうちに2回も転倒してバイクを激しく壊してしまい、自分の体も痛めてしまってテストが出来なかったことがすべての原因だと思います。チームのスタッフが頑張ってくれて、レースウイークの短い時間の間にマシンをしっかり仕上げてくれたのですが、そのパフォーマンスを十分に引き出すことが出来ず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。テストでの転倒のため、腰がかなり痛く、決勝中は感覚があまりないような状況だったのですが、これもすべて自分の責任で、本当に申し訳なく思っています。たくさんの応援をいただき、期待に応えたかったのですが申し訳ありませんでした。」
■レースコメント
第2レースはこのウイーク初のウエットレースとなってしまった。しかもウォームアップランでオイルをコース上に出してしまったマシンがいたことからレースはディレイ。コンディションが変わった上にコンセントレーションが途切れがちという、ライダーにとって厳しい状況となってしまった。しかし山口はしっかりと集中力を維持し、第2レースもまずまずのスタートを切ってトップグループに加わっていき、1周目を5位でクリアする。そうして迎えた16周目、4位を走るマシンが転倒し、3位のマシンに接触してしまうアクシデントが起きてしまう。これをうまく避けた山口は3位に順位を上げる。さらに上を目指したが差は詰まらず、そのまま3位でゴールとなった。
監督コメント「山口辰也は事前テストで不本意な転倒を繰り返してしまい、東コースでのデータがほとんどない状態でレースウイーク入りせざるを得ない状況でした。そんな中、山口自身もさまざまなアプローチを行い、チームサイドもそれに応えるべく努力を重ねましたが、優勝を狙うレベルには少し到達できませんでした。シリーズランキング2位という結果に終わり、少し残念ではありますが、精一杯の努力をした結果ですのでこれを受け入れたいと思います」