2023ARRCを終えて

アジア選手権最終戦ブリラムで今年のレース日程がすべて終了。
ブリラムはタイのバンコックから500Km弱北東の方向に位置する。アクセスは車で移動するか飛行機のどちらかになる。
我々のパートナー企業SDG昭和電機はバンコックに支社があり、CEO自らが出迎えてくれたうえ、ブリラムへの移動、ホテル手配、食事の面倒まで全てお世話になってしまう。

俺達は日本のチームで、色々な面で手間が(もちろんお金も)掛かるのでアジア選手権といえども簡単では無い。タイにセカンドベースがあるようなもので、一年に2回ブリラムでレース開催があるのはチームとしてはとても助かるのだ。(柏木CEOが忙しすぎて身体が心配なくらい)

そのブリラム。今回はリプレースライダーに國井勇輝を連れて行った。勇輝は今年の鈴鹿8耐前に自転車トレーニング中に転倒し、右ひじを脱臼骨折したのが響き後半は全くバイクに乗れなかったのだ。全日本が終わった後、フィリピンハルクプロオータムキャンプに参加し、4か月ぶりにCBR300Rに乗って感触をみた。帰国してCBR1000RR-Rにも乗ってみたのでブリラムがリハビリレースになると考えたのだが。
やはりレースとなると厳しい、セットが決まらないのかライダーなのか?いつものようにコースサイドで見ている俺にも判断がつかない。
高久チーフやテレメトリ大木も頭をひねる。(全然ダメならある意味解るが、それなりにいい走りをされてしまうのが悩みにつながる)
そうは言ってもレギュラーライダートップ4に続き、同じく全日本からリプレースライダーとして来ている作本と共に並んでいる。
もう一人AP250に出ている石井千優も、マンダリカで怪我をした左足が完治せず苦戦している。彼女は身体が小さいので身体が動かないと勝負にならない。
俺も考え付くことは伝えるが、マシン担当の中釜君にもそれなりの考えがあると思うので
任しておいた方が良いかなと。長い事一緒にやっているコンビなので中々割り込むことが出来ないもどかしさが。(苦笑)
石井千優も思うに任せない身体で最後まで頑張りました。

國井勇輝は全日本RR選手権ST1000クラスに参戦していたが、それも怪我で休戦を余儀なくされた。久しぶりのレースとなったので緊張が半端なかったね。普段の勇輝はニコニコ顔を絶やさず緊張などとは無縁なのかなと思ったが、そこはレーサー、身体が上手く使えない事もあってか相当緊張していたね。
レース結果はトップ4から遥かにおいて行かれ勝負どころでは無かったが、とにかく久し振りのレースを無事に乗り切った事から日曜日の夜は何処かへ飛んで行ってしまった。(笑)

日曜日の夜といえば、最終戦の後アジア選手権を主催するトゥーホイールはチャンピオンシップディナーという打ち上げを参加者全員招待で開催する。要はランキング表彰式だね。
各国から一同に会している間にやらないとね、全日本ロードレース選手権とは違った連帯感のあるパーティー。これは主催者のロン・ホックの親父サムの頃から続いているパーティーで、シーズンを締めくくる催しとして全日本でも出来るようになるといいなと。

連帯感といえば、埜口の事故があり、石井の怪我もあったのでインドネシア後の中国を欠場した俺達が、最終戦ブリラムに復帰したことを多くの人達が握手で迎えてくれた。
サーキットのコース上では戦うが、それ以外はとてもフレンドリーな仲間たち。
「WELL COME BACK」OFF COUSE THANKS、
新たな陣容で来シーズンも戦う事を約束します。全日本、ARRC、そして鈴鹿8耐。

少し早い気がするが、「皆さん良いお年をお迎えください。」