【COLUMN】2022AP2&4

オートポリ2&4

鈴鹿に続いてオートポリスでも2&4レースが開催された。

一年のウチで一番気候が安定しているというゴールデンウイーク前後のオートポリス。今回のレースも正にその通りで、予選を除いたら本当に好天に恵まれた。

予選は前日の雨が若干残り、朝一番の予選は運が悪かったな。そんな中レインタイヤからスリックに換え、セッション終盤にブッチギリのタイムを記録した亀井がポールポジションを獲得。津田も同じようにスリックでタイムを上げ、一列目は珍しいメンバーになった。

しかし、レース1でその亀井に悲劇が。せっかくポールを取りながらまともにレースに参加する事が出来なかった。隣のピットだった事もあったけど、どうする事も出来ずにただ焦って怪我しないように「落ち着け・落ち着け」しか言ってやれなかったな。その亀井、レース2ではうっ憤を晴らすかのように快走していたが、絶対チャンピオンの前に成す術も無く終盤ズルズルと後退していき、ファイナルラップには決死の覚悟で1コーナーに飛び込んできた渡辺にも抜かれ、表彰台も逃してしまったな。

オリジナルパーツを組み込んだりして頑張っている鈴鹿レーシングのCBRだが、残念ながら熟成しきったR1の敵では無く、中須賀はもとより心境著しい岡本にも置いて行かれてしまう。バイクのレースはライダーによるところが大きいとはいってもマシンの差があり過ぎると話にならない。同じクラス?のバイクで10Kg近い車重の違い、バイクメーカーが威信をかけて開発した、いわゆるワークスマシンとSTDマシン。同じクラスとは思えない動力性能他の違い。こんな状態を10年近くも放っておくMFJの無策。同じ10年の間に劇的に性能の僅少を実現させ、今ではどのメーカーのマシンでも勝つ可能性があるレースに育てたドルナのMOTO-GPとはエライ違いだね。断っておくけど決して中須賀の実績とは関係のない話。中須賀は紛れも無い絶対チャンピオン。

何だか、よその話で終わりそうなオートポリスだけど、ウチの二人も頑張ってはいたよ。

鈴鹿で開幕前に足を怪我した哲平は未だに尾を引いていて、走行後にマシンから降りた時は気の毒な位痛々しい。(まあ俺達は痛くないから、マシンはどうなんだ?サスは?ブレーキは?矢継ぎ早に聞くけど)とにかくスポーツは身体が完璧じゃないとね、その点渡辺一樹は同じように足を引きずりながらも表彰台、何だろう?この差は。

渡辺一樹といえば、先週の菅生事前テストで転倒。一時気を失うくらいのダメージを受け、心配でドクターヘリを要請したほどだった。足の怪我もさることながら、脳震盪のセカンドインパクトの話はどこにいった?

以前、セカンドインパクトで走行機会を失った榎戸は「僕の時とは全然違いますね、僕は何だったでしょう?」つぶやいていた。

その榎戸。今年は訳有ってJSBクラスに参戦している。それがどうした?となるのだが、榎戸はST1000仕様のバイクに燃料タンクだけ大きくして参戦しているんだ。

先の中須賀のマシンなどと比べたら月とスッポン、釣り鐘と提灯、クジラとメダカ位の差がある。今年の厳しい戦いが、榎戸を強くして、新たなフィールドへ出ても立派に戦える強いライダーになってくれる事を期待しているんだ。

素晴らしいスタートを決め、あわよくばホールショットを取らんばかりのファイトは、見ていてゾクゾクする。「頑張れ育寛、来年はもっと楽しめるフィールドを考えるからな」

抜群の天気に恵まれた日曜日のオートポリス。次回の全クラス開催の時もこの天気が欲しいな。

インフィールドにびっしり埋まった観客の車を見て「やっぱりアウトドアのスポーツは天気だよな」もっともっといいレースを見せてあげないと。