Vol.228 2014年暮れ
今年も残り少なくなってきました。
12月になってからARRC(アジア選手権)の最終戦カタールへ行き、奇跡の大逆転で我々のMuSASHiBoonSiewHONDAのザクワンが年間チャンピオンに輝いた。BoonSiewTEAMはこれで3年連続アジアのチャンピオンだ。
レース1、点差が開いていた事もありザクワンも特に緊張した様子もなく、グリッドでもいつもの様にニコニコ顔でリラックスしていた。驚いたのはチームメイトのザムリ・ババ。チャンピオン争いなんか関係ないって感じで飛ばし、ザクワンを引き連れてレース1で優勝。チームメイトの玉田なんか、相当怒って「お前はバカか?」と怒鳴っていたよ。
まあ、冷静に考えればそうかもしれない。しかし俺は思った(チームから指示が出ているなら当然考えるべきだけど、指示が無いなら全力で行くのは当たり前)。彼らはプロライダーだから自分の結果を優先するのは当たり前の事なんだ。
しかしランクトップの藤原が調子悪い。信じられない順位だった。ランク2位の伊藤もガチガチで、監督の宇井に怒られていた。二人のレース1が不調だった事でザクワンにも可能性が出てきた。伊藤に5ポイント差を付ければチャンピオンだ。1位になれば文句ない。
レース2は、宇井の激が効いたのか?伊藤は積極的に飛ばして行く。追いかけるのはザクワンとザムリ。最終ラップで伊藤を射程圏内に入れたザムリがアタック。そこで伊藤が怯んだスキにザクワンが更にインに飛び込み、そのままゴール!伊藤は意地でザムリをゴール前で差し返したが、万事休す。
あまりの出来事にチームスタッフはポカンとしていたが、ハッと気が付き大騒ぎ(笑)。
絵に描いた様な逆転劇でした。
ザムリのアタックに辛辣な意見を言う奴もいたが、俺は身内びいきでは無く、(2台もインに入れるスペースを空けたのが敗因だよ)飛び込んだ二人が偉かったと思った。
マレーシアBoonSiewチームをサポートして3年連続でチャンピオン。素晴らしい成績だ、スタッフ達のスキルも驚くほど上がってきた。おめでとう。
12月の第二週に海外遠征したので例年に比べ忘年会に出席していない。そのせいか今年の暮れは何だかピンと来ない(苦笑)。
俺が感じようが感じまいがそんな事はお構いなしに、チャンと大晦日が来て正月も来る。来年はどんな年になるか。俺の念願であるJSBクラスのチャンピオンゲットなるか?若いライダー達はどんな活躍を見せてくれるか?まだ興味があるしヤル気もある。俺達にしか権利が無い8耐連覇もやりたい。
日本のモーターサイクルレースが正常に進化し、携わる者たちが幸せな気持ちになれますように。皆様のご活躍をお祈りいたします。
良いお年を御迎え下さい。