Vol.222 最近の動向

このところ連戦?でコラムの更新もだいぶサボってしまった。

全日本の実質開幕戦オートポリスで巧が快走、スタートこそ上手くクラッチがミート出来ずピョンピョン飛び跳ね、フロントローからのスタートにも関わらず順位を10位前後まで下げてしまった。しかし今年の巧はチョット違う。毎周順位を上げ、アッという間にトップグループに追い付き、その勢いのまま一気にトップへ。その後もペースを崩さず後続を振り切り今季初優勝!思い起こせば約二年前の鈴鹿で勝って以来の勝利。いつも上位を走るので勝ってない感覚が無かったが、本当に久しぶりの勝利だった。

GP2のナオはアベレージが速いので悪く無いと思っていたが、レースは甘くない。抜群のスタートで一気に飛ばすユーキ、それに追いすがるのはデチャ、その後ろに付けていればチャンスは十分有った筈。しかしやはり抜群のスタートダッシュで、その位置をキープしたのは井筒だった。明らかに井筒を上回るペースで走るナオだが抜けない。何度もアタックするが抜けない。その間に前の二人はじりじり差を広げ、後ろからは一馬が迫ってくる最悪のパターン。何周抑えられたか忘れたが、業を煮やした?井筒が(早く行けよ)足で合図?(したように俺には見えたが真相は不明)しかし時、既に遅く、モタモタしてるナオを一馬がパス。しかし持ちタイムが速いナオは一馬をプッシュ。プレッシャーに負けた?一馬が目の前でクラッシュ!危うく巻き込まれるのを免れたがトップの二人との差が更に開いてしまった。今度はナオが焦る番。毎周コンマ2・3秒ずつ詰めて行くが、なかなかロックオン出来ない。そんな最中にヘアピンで痛恨のスリップダウン。勝てない時なんてそんなモンだ。結局、面白くもない6位ゴール。次だ、次!

頑張ったのがGP3の水野涼。昨年から少しずつ力を付けてきている。今年はアジアタレントカップにも参加し、着実にレベルアップしているようだ。トップグループに離されまいと懸命に走った結果の4位。次は表彰台だな。

ニューマシンNH6を駆る亀谷。残念ながらまだ戦闘力が足りない。シェイクダウンテストで無く、シェイクダウンレース?(聞いたことが無い)で、大きなトラブルもなくレースが完走出来ただけでひとまず成功だろう。

オートポリスが終わって翌日にスペインへレスへ。
開幕戦カタールではトップ争いしたタカだがその後、オースティン・アルゼンチンと結果が残っていない。へレスはプレシーズンテストで調子良かったので自信を取り戻すだろうと余裕を持っていた・が!何だかシックリ来ない。
俺はチームスタッフの考えを尊重して見ていたが、もう時間が無い。「全部テストのセットに戻そう」提案したが、時すでに遅く。タカの調子は戻る事が無いまま、レースは終了。

失意の俺は翌週もてぎへ。全日本の事前テストだ。このところ好調の巧、調子が良い時の巧は自信に満ち溢れている、分かりやすい奴だ(悪い時もハッキリしてるけどな)。

もっと分かりやすいのがナオ。通り過ぎるたびにニコニコしいてる(こいつも悪い時はハッキリだ)(笑)。水野涼や栗原佳祐もそれなりに好調のようだし、来週のレースが楽しみになってきた。問題はNH6の亀谷だけだ。何とかしなきゃ。

もてぎのレース。GP3の涼がレース1・レース2共3位表彰台ゲット。しかし本人は不満そうな顔してた。初表彰台のくせに(笑)。でも大事な事だ。結果よりも自分が納得出来たか、そうでないか、その姿勢が後に生きてくる。佳祐も自分なりに頑張っていたな。若い奴らは楽しみだ。

巧は、相変わらずのピョコタンするスタートで出遅れたが、順調に順位を回復し強さを見せて優勝。いいぞー、その調子をシーズン終わりまで維持出来れば自然にチャンピオンなんて転がり込んで来る。

GP2のナオはウイークを通してアベレージで他を圧倒していたが、レースではたった一度のミスでやられてしまった。前戦APに続いて勝ちを逃したのが惜しい。今年のGP2はユーキが復帰しているので、何かと話題がそっちへ行きがち。結果を出さないと本当に速いのは誰か、目を向けてもらえない。一番悔しいのはナオ本人だろう。頑張れ!やるしか無い。

もう一人のGP2ライダー亀谷。少しずつセッティングが進み、何とか決勝へコマを進めたが、走行中、異物がフロントフェンダーに挟まり脱落。それを見たオフィシャルがタイヤスモークをエンジントラブルと勘違いしてオレンジボール。ライダーはいかなる場合でも、オレンジボールを出されたら即コースサイドにマシンを止めなければならない。
無念のリタイヤだった。問題は運営側の姿勢。人間だから判断ミスはある、それはしょうがない、。間違ったら素直に謝ればいいのに。タワーに呼び付けて説明?その態度が気に入らない。

後味の悪さを龍太が払しょくしてくれた。ウチヘ来て6年目にようやく全日本初優勝。本人はあっけらかんとしていたが、俺達の盛り上がりは半端じゃなかった(笑)。レースで勝って俺の涙腺が緩むなんて久し振りの出来事だった。

翌週はイタリア ムジェロだ。本当に調子が上がらないタカを何とかしないと。