Vol.177 震災後のSUGO開幕
夏休みが終わって俺達は菅生に向った、後半戦のスタートである。
ST600のふたりは、このところのハルクプロの当該クラスの成績の悪さを痛感しているようで(最近ST600で常勝を誇った面影が薄い)何とかしようと努力しているのが分かる。特に龍太は責任の重さを感じて(?)いるようで、今までとは顔つきも違っているようだ。後半戦からメカニックも変更して心機一転を図った効果が出るといいんだが。
ナオは自分の事で精一杯だが、ST600を何とか乗りこなそうと試行錯誤が続いている。最近良く転ぶようになってきたので、もう少しマシンの状態を把握出来るようになればひと皮むけるだろう。
タカは相変わらずタイムを貪欲に追い掛けている。GP2クラスのレースでは圧勝しているが、本人はそんな事より中身(タイム)が気になるようで、「まだまだです、何とかしなきゃ」自嘲気味の言葉が多い。
巧は相変わらずで、「悪くは無いんですけど・・・」確かにタイムだけでみればトップに近いが、俺達が巧に求めているものはずーっと上の方で、日本のレベルで計ってもまったく意味がない。今のままでは巧にとって良くない。問題は、先輩ライダー達に子供扱いされている点で、子供なら子供らしく大人を蹴散らせる位暴れ回って欲しいと思うのは俺だけじゃないだろう。
最近は仙台に行っても夜の国分町に繰り出す機会が減ったな。一つには、俺が最近ハマっている整体院がある。ジェネティック・ヘンリー博士の発明した機械を使って行う、いわゆるカイロプラクティックの一種なんだが、これが凄い!院長の横山さんは、とてもそんなオーラが無く、そこらへんにいるおっさんの雰囲気なんだが・・・(苦笑)。とにかく俺が長年悩んでいた腰痛は、ヘンリー整体院に通うようになってからしばらく忘れている。そんな最中治療中に電話「もしもし、今、仙台ですよね。お待ちしてま~す❤」いやいや、頼まれると断れない性格の俺は治療が終わって更に腰が軽くなり、国分町の灯りの方向へ・・・(苦笑)。
後半戦のスタートである菅生ラウンド。
水曜日に仙台入り、恒例のミニコンペ。今回は米沢からエイジュープロ、岡田は日光に居たが木曜日の朝4時起きで仙台に駆けつけた。毎年仙台の仲間が集まって(全然知らない人もいる)やるミニコンペ。一人でも多くの人間をサーキットに来させたくて企てているんだが。今年は震災の影響で人々の気持ちがなかなかその方向に向かないのを感じた。
俺達は直接被害を受けていないからピンと来ないだけで、まだまだ本当の意味での復興は進んでいない。
レースではタカが、ケタ外れのタイム差で圧勝!巧は最後の勝負処で最悪のバックマーカーに引っ掛かり万事休す。ST600の二人は・・・まだまだハルク・プロの築いたST600の看板を輝かす結果にはほど遠い。ガンバレ!龍太。泣くな!ナオ。