Vol.161  2010年末

メチャクチャに忙しかった。
先週から今週にかけての行事の多さには参った。目の回るような怒涛の2週間?だったよ。毎日のように忘年会だの会議だのゴルフだの・・・etc.それに加えてマレーシアのBOON SIEW HONDAからメカニックが研修に来ていて、工場内もわいわい大騒ぎだった。
まあ、年末らしい?賑わいだったな。(大汗)

今年のハルク・プロは多くのクラスにエントリーしたが、全日本でJ-GP2のチャンピオンを獲っただけに終わった。レースに出る人ならだれでもそうだと思うが、レースは勝つために出場するし、その先にあるものはチャンピオン。誰しもがそうなるのを願って参戦している訳だ、俺達ももちろんそうなりたい。だからこそ自分達の環境整備に時間と労力を費やす。どんなに多くのレース、クラスに参戦しても必ず上手くいくとは限らないという事だ、だからレースは面白い。

125では若い浦本が善戦していた。彼はチームの中で一番背丈が大きい。その浦本が一番小さな125に乗る。何だか面白かったな。浦本はシーズン初めの頃は気負いがあったのか空回りした感があったが、後半戦は実力を発揮し出した。来年が楽しみなライダーだ。

ST600では龍太とタカが頑張っていた。今年のST600はピレリ勢に完全にやられた感があったが、後半戦のDLに乗る大崎の頑張りが目を引いたな。俺達は開幕戦こそタカが頑張り勝利したが、その後は散々だったよ。龍太に至っては表彰台にすら登らなかった。近年のST600クラスでは最悪のシーズンと言えるだろう。来年は心機一転だ。

JSBの巧は開幕戦で勝利し、2戦目の2&4でもトップ争い。ブレークする感があった
が、鈴鹿8耐以降は下降線をたどって低迷した。シーズン終了後伊藤から多くのアドバイスを貰っていたので来年は活かす事が出来ると信じている。
全日本は失速した巧だが、鈴鹿8耐を獲ったのは俺達にとっても凄く嬉しい出来事だった。
今年の8耐は完全ワークスマシンのTSR、小原レーシングに対して、俺達はキット車両で戦った。ワークス車だと思って乗ってくれた清成には悪い事をした(俺もそうなるとは思って無かったが)が、彼は俺の思った通りの仕事をしてくれた。結果、勝利したので俺達も安堵した。俺達を支援してくれている武蔵精密工業㈱の皆さんがとても喜んでくれたのが印象に残っている。

J-GP2の小西は前半こそ思い通りの仕事をしてくれたが、後半は迷いが生じてしまったようだ。俺達のマシン作りに問題があったのだが、小西もそれを修正し切れなかったみたいだな。得てして新しい事を始めると起りやすい事象だ。これをバネに来年もやる。
小西は引退するが、チームにとっては必要な人間だから、来年もチームスタッフとしてやってもらう。今年岡田が俺達のチームを見てくれたことがどれだけ有効だったか、それを実感したからこそ小西にも岡田のようになって欲しいんだ。もちろん岡田にも手伝って欲しい。コーチ陣が充実する。

今年は岡部さんが亡くなった。長い事ARTで全日本を良い方向に導きたいとの思いで引っ張って頂いたので感謝している。
最近ARTに対しての風当たりがキツイように思う、みんながARTなのに。俺もARTを手伝っている関係上、何とか会員に理解をして欲しいところだが、いい加減な噂が先行する事が多い。
今の全日本で参加者が得たメリットは物凄く多い筈なんだ。それは参加者の声を各委員会に届けるARTを作ったからに他ならない、そのために各チームが年間5万円の出費をする。みんなで確認しあって始めたはずなのに・・・。年頭にARTに振り込む金額はエントリー代、プロモーション充当金などで決して少なくない金額だが、事務局はそれらをすべて各主催者に振り分け、エントリーもしている、大変な仕事量だ。

景気の後退でチームの状況が厳しいのは十分承知している。誰かを悪者にしたい気持ちも分かるが、その矛先がART?ARTが無くなって元の全日本に戻ったら、亡くなった岡部さんがうかばれない。

今年も後わずか、来年が我々レース参加者にとって良い年になりますように。