Vol.141   2010年開幕!

いいスタートダッシュが切れた。
2010年の開幕戦が筑波サーキットで行われ、俺達はいいスタートが切れた。
開幕戦は通常の全日本より一日多い木曜日からの開催になる。その初日、巧がCXコーナーで転倒した。幸い身体に大きなダメージがなかったので胸を撫で下ろしたが、マシンは結構な壊れ方をしたよ、タダでさえスペアパーツの少なさに緊張しているのでウィーク初日の転倒は嬉しくなかった。(冷汗)

もてぎテストの転倒で左足小指を骨折したタカが意外に普通にしてたのでホッとしたが、ST600クラスに関しては予断を許さない状況に陥っていた。昨年から絶好調のライバルタイヤ、ピレリ勢の好調が聞こえていたから。木曜日の走行でいい感じを得た龍太は金曜日のウエットをキャンセルしてリズムの保持を図った。タカには「今回のレースだけを考えればキャンセルも有りだけど、先の事を考えたら経験値を上げるべきだよ」言っておいた。(この走行機会の差が二人の結果に与える影響は知る由もない)
浦本は少しずつ雰囲気が出てきたが、まだまだ先は長い。救いはアイツの明るさだ。(笑)
GP-2のコニーは淡々と周回数をこなしている。乗り終わってコメントを聞くが、やっぱりベテランだけある、仕事が早い。

決勝、GP-3の浦本修充(なおみち)はハルクの先鋒だ。先鋒の役割は切り込み隊だから、勝っても負けても元気よく後に続く者に勇気を与えなければならない。若い修充はそんな気持ちを知ってか知らずか?・・・最後まで諦めずに走ったのが救いだった。今後に期待しよう。

次鋒はタカ。先鋒がやられても次鋒は確実に結果を出すのが役目。タカは見事に役目以上の働きをした。スタートこそピョンピョン三度もフロントが浮き(ヤバイ!)ヒヤッとしたが、それ以降のレース内容は素晴らしかった。自己ベストも出しレースタイムでも近年では秀逸な出来だった。ホントに俺達にとって、“色んな”意味で嬉しい勝利だった。レース後号泣してたタカ、この三年間の苦しさを物語っていたよ。

中堅の龍太は残念な結果に終わった。タカに遅れを取り8番手あたりから抜け出せずにいたが、最終ラップに他車との接触で転倒、ゴールする事が出来なかった。
「インが開いたので差し込んだら、ラインに戻ってきた前車と激突しました」龍太のコメントだった。俺は、「さっさと抜いておけば良かったね、最終ラップじゃ相手だって抜かれるのがイヤだから無理もするさ」言った。相手は俺が聞いた事も無い名前。今年から全日本に参戦したルーキーみたい。全日本のトップランカー小林龍太の名前が泣くよ。差し込んだら完全に抜き去れ。RS-ITOのライダーと聞いた俺はチーム代表の伊藤さんに電話を入れ、残念な結果になった事を詫びた。伊藤ちゃんは「レースアクシデントですから」
(お互い様)の気持ちを伝えてくれた。近年何かにつけて下らない文句を言う輩が多い中で、さすがに長いことレースを続けているだけの事があると感心した。「伊藤ちゃん!これからもよろしく」

先鋒・中堅が倒れたハルクチームは副将・巧に賭けた。スタートからホールショットを奪った巧は、見事にレースをコントロール、ベテラン長純に付け入る隙を与えなかった。地元の筑波でJSB初優勝を飾った巧が、精一杯の笑顔を見せていたのが印象に残った。
これをきっかけにして一気に突っ走れ!親父ライダー達を蹴散らしてしまえ!(笑)

大将・小西は、クラス優勝は当然みたいな顔をしてレースに臨んだが、内容的には不満だった。俺は密かに総合10位以内、レースアベレージタイムは57秒台を目論んでいたから。今回のタイムじゃSTのタカと大差無い。コニーのせいじゃない、モノの準備が遅かったからなんだ。全く路面を喰わないタイヤもそのひとつ、準備期間が少なすぎて作り込みが出来なかったんだ。これから少しずつ良くなっていくだろう。

結果、ハルクチームは三勝二敗で勝ち越した。GP-MONOの小室も勝ったから5クラスで4勝!凄いよね。
東京に帰ってきてから応援してくれてる連中と祝勝会をやった。サーキットじゃ難しい顔してる俺が、飲んだくれて騒いで、ただのヨッパゲ親父に変わっていたらしい。(苦笑)

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