Vol.131  ヒロがチャンピオンになった!

やったー!! ヒロがチャンピオンタイトルを獲った。

昨日はテレビに釘づけだった。リアルタイムの放映だったから夕方から待ち遠しかったよ。
ヒロが念願のチャンピオンタイトルを獲った。絶対的な差を持って臨んだ最終戦バレンシアだったが、油断は出来ない。11位までに入ればチャンピオン確定だが、そんな事考えながらヒロは走る訳が無い、案の定トップグループでレースをやっている、俺は(無理するな、無理するな、周りは危ない奴が一杯だぞ)心の中で呟いていた。そんな最中若干イン側のライダーを意識し過ぎたか?ブレーキが遅れ、1コーナーで止まり切れない。アウト側一杯まで頑張って向きを変えながらグラベルに飛び込んだヒロを見て(転ぶな、転ぶな)思わず手に汗握ってしまった。長いMXを終わってコースに復帰した時の順位が11位、何か因縁めいたものを感じたな。

俺は逆にコースに復帰した瞬間にヒロが今年のチャンピオンになると確信した。レースでは常に何か因縁めいたものを感じる。今回もそうだが、あそこでヒロが転んだりリタイヤしたらシモンチェリが転ぶ事無くゴールしただろう、そうしたらチャンピオンの座がヒロの手からすり抜けていったかもしれない。眼に見えないレースの“アヤ”を感じる。
その後のヒロは我に返ったかの様に冷静に周回数をこなし、その中でシモンチェリの転倒を確認し、歓喜のゴールを迎えた。

普段は憎らしいほどクールさを装うヒロがホントに嬉しそうな顔をしていた。(その中で相変わらずプーチは・・・可愛くない奴だ(苦笑))

今年が最後になる250クラスで最後のチャンピオン。ホンダがGPに挑戦して初めてのチャンピオンがあの伝説のライダー、マイクヘイルウッド。青山博一が最後のチャンピオン、これも何か因縁めいている。

初めて青山博一がお父さんとウチに来たのが1998年の秋頃、俺が「目標は?」聞いたら「世界チャンピオンになる事です」ハッキリ言ってた。もちろんライダーなら皆考える事は同じだろう、目指すは世界の頂点NO,1になることだ。しかしそれはホンの一部の限られたライダーしか実現出来ない。ヒロはその限られたライダーの一人になった。

これでひとつの目標を達成したヒロが、来年から念願のモトGPクラスでどんな戦い振りを見せるか?ヒロのことだから着実に一歩一歩上がって行くだろう。

感激したせいかその後のモトGPがえらく印象が薄い。(苦笑)
映像でパーフェルメの中でHRCの中本氏が満面の笑みでペドロサと握手してたのがやけに印象的に残っているくらいだ。考えてみればホンダ陣営にとって久々に喜べるバレンシアだったね。
ホンダの皆さんおめでとうございます。

チャンピオンのお祝いにとウチのスタッフに持たせたドンぺリ。全日本のチャンピオンの時はほとんどシャンペンシャワーでぶちまけたけど。世界チャンピオンなったヒロは、キッとドンぺリを味わった事だろう。(笑)