Vol.130  ’09鈴鹿MFJ-GP

鈴鹿のMFJ-GPが終わり全日本選手権全てのスケジュールが完了した。

鈴鹿は今年新たなチャレンジをした、全日本選手権それも最終戦を東コースで開催したんだ。俺達は事前テストでその難しさを思い知らされた。鈴鹿の東コースなんて、全日本を走るライダーなら勝手知ったる庭みたいなもん、実際に走るまではナメてた感があった。
1周約2,2Km、タイヤにGを掛けられるコーナーは無いに等しい、完璧なセッティングなど望むべくも無いが俺達は出来る限りのセットを試した。

予選は小西が2番手、辰也は各5・6番手、龍太に至っては9番手に沈む。短い勝負所の少ないコースではスタートポジションが重要な要素になるのは分かっているが、どうにもならなかった。
レースでは小西が何を焦ったか?最終コーナーでアッと言う間に転倒、モニターでその姿を一部始終見ていたが、転倒よりもその後が怖かった。幸い後続のライダー達が何とか避けてくれたから良かったが、紙一重だった。中でも野田の避け方は見事だった、普通逃げる時はアウト側に逃げれば楽だからそうするものだが、野田はイン側に思いきり逃げてくれた、そうする事によってその直後にいたライダーに避ける余裕が出来るんだ。それでもギリギリだったからホントに危なかった。後で野田が言ってた「一昨年の鈴鹿、同じ様な場面で小西が自分を助けてくれたから恩返しできて良かった」みんながそう言った意識を持ってレースをやれば防げる二次事故は随分減るだろうな、改めてベテランライダーの頼もしさを感じた。

小西の転倒リタイヤにより雄介がチャンピオンになった。おめでとう!雄介そして藤井とTSRのみんな。久し振りにハルク・プロ以外のチャンピオン誕生だ。俺達は毎年チャンピオンになるべく努力はしている、でもそれを打ち破ってくれてこそ新たな挑戦が始まる。
最終戦はマイナートラブルが出て前に行けなかった龍太も来年は手強くなるよ。連続でいい思いはさせない、それは俺達だけでいい(笑)

辰也は頑張っていたが、今年ウチで走っていて最後まで奴の課題になっていた事がクリヤー出来なかった。結果レース1で4位、レース2では前が潰れて3位、悪くない結果だが俺達が目指しているポジションじゃないな。今後ゆっくり辰也とは話をしなければならない。自分の持っているスピードがレースでは通用しない、何故か?自分で答えを出すのが本当のプロライダーだ。まだまだ伸び代があるところが救いだ。

久し振りに無冠に終わった今シーズン。片づけを終えて恒例であるホンダのシーズンエンドパーティーにみんなで参加、適当に飲んでみんなと話をした。藤井がスピーチで吠えていたが、それもいいだろう嬉しそうだったから(笑)
ホンダレーシングファミリーは連帯感が強い、もちろんレースだから手加減はしないが、いい関係を保っていると思うね。

パーティーが終わって、サアこれからどうしよう?毎年騒ぐが、今年は結果が・・・?
心配する事は無かった。ひっそりチームだけで打ち上げやるつもりでいたのに、気が付いたら飲み屋には30人位入って騒いでたよ(苦笑)
バーニングのヘルパーなんか、普段たいして仕事してないのに、カラオケやらしたら「オマエらプロかよ!」思わず怒鳴ってしまった(笑)
結局いつものように盛り上がり、チャンピオンを逃した悔しさを洗い流した(汗)