Vol.100 もてぎモトGP
もてぎにGPを見に行ってきた。GPを見るのは久し振りな気がした、125や250で走っているライダーが、ゼッケンじゃ判別出来ないから誰だか全然分からない、(汗)でも速い奴や上手な奴は後で見ると上位ランカーで、あ~あいつか。って、わかる。
タカは頑張っていたが、まったくマシンがいうことをきかない。坂田も「重樹さん!タカ完全にハマってますよ」気にしていた。俺はタカにセッティングのアドバイスをしたが、タカいわく「言ってもやってくれないんです」そんなバカな事があるか、ライダーの言う事を無視するメカニックなんて聞いたことが無い。どんなに偉い奴なんだ。俺が見たところ、ただの兄ちゃんだ。「タカ、何とかやってもらえ、絶対あれじゃだめだ」俺は何度もタカに念を押した。頑張ったお陰で、何とか近いセッティングにしてもらった。
決勝ではナント!スタートでエンスト、悪い時はこんなもんだ。でも最下位からタカは踏ん張り、13位までポジションをUP!勿体無いなー。今シーズン、タカの成績が上がらなかったのもうなずける一面を見た気がした。
ヒロは見ていて安心出来る。250ではベテランと言える位のキャリアを積んだライダーだから当り前か。ところが決勝では?スタートこそ2位・3位を走っていたが、徐々に下がって行った。俺は(タイヤだな?)思ったが、どうしようもない。
ヒロとレース前には会わないようにしている。これは俺のジンクスみたいなもので、ヒロがGPに行くようになってから、決勝前あった時はあまりリザルトが良くなかったので、それ以来会わないようにしていたんだ。
レースの後ヒロと話したら予想通りだった。「今年は何か噛み合わないです」ヒロがめずらしく諦めた口調で話ししてたな。
ライダーに好不調の波があるように、チームにもマシンにも好不調の波がある。すべてに好不調の波を無くすのは容易ではない、レースをやっているすべての者が抱える永遠の課題なのだ。
「常に上を目指して頑張れば必ずいい時が来るよ」俺は言ってやったが、ヒロは力なく「本当に来ますかね~」力を出し切って頑張ってるのを実感する言葉だった。
今年もブリヂストンがチャンピオンになった。おめでとうございます。
来年はモトGPがタイヤワンメークになる模様だ、ブリヂストンの力が2輪の頂点でも証明された結果だ。
全日本を戦う我々にとって、その事がプラスかマイナスか?現状ではまったく想像付かない難しい局面である。興業として完全に成立しているモトGPならではの決定が、遠く離れた東洋の選手権にまで影響する、願わくば好影響を期待するのだが、そう思うのは俺だけではないだろう。