Vol.84  開幕パート2

決勝日の朝。小西が明るい顔で「社長!バッチリですよ、気持ち良く曲がるようになりました」吠えていたので俺は胸を撫で下ろした。きっと夕べはずーっと考えてたんだろうなちゃんと寝られたのか?(寝られる訳無い)忘れた技術なので思い出せば強い!決勝では見事にレースをコントロールして優勝した。これで昨年から通算4連勝だ。後続車のアクシデントでレースが途中終了だったのもラッキーだった、表彰台で2位になった野田が「今日こそは勝てるつもりだったのに」悔しがってた。「へっへ、まだまだだよ、何だカンダ言っても俺達の勝ち!」

レースが短縮されてラッキーだったのは龍太も同じ。
龍太はあれほど言ったのにスタート時に焦ってウィリーして順位を落とした。それでも追い上げて、上位3人の直後まで詰めて来たところで一気にペースダウン。俺達は何が起きたのか理解出来なかったが、当の本人もコース上で焦ってたらしい。ナント!腕が上がって左手の握力が無くなってしまったのだ。「ホントに情けない奴だ、左利きのくせに、もっと鍛えろ。」どうしようと思ってた時に、救いの赤旗。ラッキー・ラッキー!(笑)後ろにいたのは森新、龍太が下がってきたので4位も狙えたが、彼にとっては無情の赤旗だったかと思いきや、森もこのウィーク持病の腰痛がひどく、走行量も控えた程なので、短いレースは森に取ってもラッキーだったらしい。うまく行く時はこんなモンだ。

レース後、バーニング・ブラッド小園かっちゃんに、龍太を育ててくれたお礼に飲みに行こうって誘ったら、「ウチの巧の祝勝会は?」逆に催促された感じだったな。(笑)かっちゃん行き付けの坂戸の時代屋は、食い物がうまいから大好きだ、ママさんは昔の美人って感じだけど、話も面白い美味い酒と食い物三拍子揃っている珍しい店だ。「楽しみだな~」

皆ニコニコしている中で浮かない顔の男が一人。プロト2で125にエントリーした小室旭だ。
今年スクエア松本浩ちゃんがプロジェクトリーダーになってチームを興したんだ。
俺は先週懸命にエンジンと格闘して作り上げたけど、全然駄目だった。近年珍しい完敗でした。(泣)仲條や花房達に大きく離されたよ、もちろん125の連中には迷惑掛ける位遅いマシンだった。
俺は速いマシンを作るのは好きだけど、遅いマシンっていうのは情けないモンだね。それでも懸命に走っている小室の姿は俺の脳裏に焼き付いてる。必ず小室にはいい思いをさせてやらなければ。苦しい技術規則だけど絶対やってやるんだ。強い誓いを立てた俺がどんなマシンに仕上げるか、まあ、お楽しみ。
ヤスの代わりも見つけなくちゃならないし、小室の悲しい顔を二度は見たくないから、プロト2マシンも作らないといけないし、600チームのテストに筑波にも行かないと。
かっちゃんといつ飲みに行けるかな~(汗)

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