Vol.62  全日本第4戦オートポリス

今年もオートポリスは機嫌が悪かった。
いや、天気の事なんだけど。多くのチームがオートポリスの天気には翻弄された感がある。俺達も含めてオートポリスまで数多くテストに行くのは実際難しいから実走行距離は極端に少ないんだ。テストデータが不足している上にウイークに雨や霧で走行出来ないのは、極めて苦しい状況になる。天候に翻弄されたのは俺達だけじゃないけど、関東から九州まで走って、土日2日間でのレースってのは何だか拍子抜けしたな。
オートポリスで全日本が開催されるようになったのはこの5年位前からなんだ。始めの頃は毎回天候に恵まれて観客もたくさん入る印象があったけど、昨年くらいから一ヶ月ほど後ろにずらしたら、今年は雨に霧で金曜日はまったく走れなかった。去年は雨だったけど、決勝はくもり、寒かった。
今年は予選決勝が晴れた。晴れればオートポリスは美しい。

オープニングレースがGP-MONOクラス。
今回は俺達が作っているハルクGPMR250Xが一杯走っていたので嬉しかったよ。今まではマシンを出荷してもレースに出て来る人が居なかったので拍子抜けしてたんだ。やっぱりバイクは走ってナンボのモンだからね。
俺たちが出荷したマシンは、お客さんの手に渡ってからどんどん進化して行く。もちろんバイクのレーサーだから進化して当たり前だ。
逆に、進化してもらわないと困るよな。
レースでは森君が優勝した。
赤旗で再レースになり、一発勝負の短く難しいレースを完勝したんだ。俺は、共に苦労したスクエア・松本浩一と歓びの握手をした、浩一ちゃんも嬉しかったんだろう。本当に嬉しそうだった。それはそうだよな、エイ・ヤ-で始めたGR25Xが全日本選手権で優勝したんだもんな。考えてみれば俺の回りみんなに苦労させたな。「携わる者を不幸にさせる」なんて言ってたけどやっぱり勝つと嬉しい。苦労が報われた気がした。
そのGP-MONOクラスの表彰台。優勝した森君は「社長!焼肉ですねー」俺に飛び付いて喜びを爆発させていた。おれは以前から森君に「早く優勝しろ。そしたら俺が皆に焼肉食わせてやるから」義理堅く彼は約束を守ったのだ。義理人情は大事なので、手伝ってくれてるみんなと行くのを楽しみにしている(冷汗)(笑)。

そう言えばもう一人、表彰台に関して約束している奴がいた。アッキーだ!「アッキー、頑張って小室に勝て!そしたら何でも喰わしてやる」って約束したんだ。あいつの希望は確か、寿司食い放題だったな。アッキーは当然のように「ウニ腹一杯食べた-い」言う。それを聞いてる俺は「どーぞ・どーぞ、家族みんなで食べなさい」かくして、焼肉・寿司食べ放題ツアーを計画している今日この頃である(笑)。

ところが表彰式で笑いこけたのはこの時だけ。その後。表彰式に行く事は二度と無かった。
そう、ハルクチームは、またまた誰も表彰台に上がれなかったのだ(涙)。

帰りの機中では、もう鈴鹿300Kmから始る8時間耐久モードに入っていく俺だった。

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