Vol.14 オートポリスから鈴鹿300km
全日本選手権も前半戦の最後オートポリスに行った。
一年に一度のオートポリスはやっぱりいいね。
景色が最高!
コースは起伏をうまく利用してすごく戦略的になっているしセッティングのしがいがあると言える。
ライダーにとってもメカニックにとっても、ある意味楽しめるコースじゃないかな?毎年かなりの観客が入るオートポリスだけど今年も例外じゃなかった、たくさんの観客は我々をやる気にさせるしライダーだって張り切るから当然レースも面白い物になるよね。
結果はそこそこだったけど、なんだか来るのが楽しいレースなんだ。
全日本も前半戦が終わりいよいよ耐久の季節だ。
今年のハルクチームは小西が抜け、エースは安田になった。ペアライダーは、あの青木治親に決定。
ハルのことを知らない人のために(そんな人はこの業界にはいないか)説明しておこう。95,962年連続で世界GP125クラスのチャンピオンに輝き、その後250クラスでも参戦した経歴を持っているんだ。
GPを引退した治親は、なんとその経歴を背にオートレースの世界に身を投じたんだ。治親が研修時代に筑波の養成場(筑波サーキットの横にあるオーバルコース)で練習している姿を俺は何度も見たことがあったね。
今は無事卒業してプロのオートレーサーになっている。先日行われた新人戦でも見事優勝したんだ。
そんな治親が8耐に帰って来る。(都合10回位8耐に参戦している)話があった時、俺は即答した。「いいですよ、やりましょう!」ってね。だってそうじゃない! 他の世界で活躍している人間がまた、俺たちのレースに戻ってくるんだよ、楽しいじゃない!
日本て言う国はやたらと規則や習慣にこだわってライセンスがどうの参加資格がこうの、って言うじゃない。鈴鹿8耐はインターナショナルレースだから関係ないよね、世界から見ればオートレースもオートバイレースも一緒って事かな。
身動きしにくいよね、でもそんな殻を打ち破ってハルは8耐に帰って来るんだ、俺は頑張って、ハルと安田を走らせるよ。
鈴鹿300Kmでは安田が一人で頑張った。
予選ではナント!3番手のポジションをGET、決勝に期待がかかった。
ところがヤッパリレースは甘くないよ、朝のフリーでコースアウトしグラベルで転倒したヤスは調子が狂ってしまった。俺は何とか修復(ヤスを)を試みたが、朝のフリーで転倒するとなかなか気持ちが元には戻らない。マシンの修復は簡単なんだけど人間は部品を替えればいいってもんじゃないし、そんな便利なものがあったら俺はすぐに買いに行くね。
決勝では序盤にスプーンで転倒、戻って来たので修復してコースには戻ったけどレースにはならないよね。
まあ、本番の8耐までには何とか戻したいと思うし、残念だったけどたくさん収穫もあったからいいか。
200Kmレースではクラブ・ハルクが頑張って2位表彰台をGET。去年は4耐で転倒して残念だったけど今年は充分優勝を狙える。頑張れよ!原田&大木。
今回は200Kmの予選で残念な事故があったので沈んだ、我々の仕事は紙一重なのは理解しているつもりだが実際にその場に直面するとやりきれなくなる。ご冥福をお祈りします。
次回は8耐本番だ準備で地獄の一ヶ月が始まる、23日には体制発表会もあるし、飲みにも行かなくちゃならないし、メチャクチャ忙しいぞ。