【COLUMN】2021年シーズン終了
今年は鈴鹿8耐とMFJ-GPの日程が入れ替わったので、全日本選手権がやけに早く終了した感がある。9月の下旬にオートポリスでのレースがあり、それが今季の最終戦となった。
俺は今年序盤、日本に居なかった。ロードレースのメカニック?としてのデビューは1970年代序盤に遡るが、ハルクプロとしては1986年から参戦し、ただの一度も休むことなく参加してきた。そんな俺だから今年は何だかペースがおかしい。まあ、全日本に参戦している人達は一様に同じ感覚なんだろうけど、俺は更に前半の欠場も相まって2021年シーズンは異常に短く感じているんだ。
しかし何だろう?このシレっとした雰囲気は。一年間戦ってきたチームやライダーに対しての労りや称賛も無く、淡々と時間が流れて行くだけ。TVやネットでは海の向こうで活躍した大谷翔平で持ち切り。夏季はオリンピック、これは百歩譲ってもいいと思うが、その後のTVに出てくるメダリストの数たるや(見ない日が無いくらい)
日本の2輪・4輪のモータースポーツは何故か世の中に浸透しない。俺の感覚だけで申し訳ないが、日本だけじゃないかと感じるな。アジアの国々で開催している選手権だって日本に比べればはるかに露出が多いし、アジアのトップライダーともなれば、“スター”だからね。
フィリピンに、トロイ・アルベルトと言うライダーがいる、恐らく知っている人は少ないと思う、俺は何度か走りを見た事があるが、特筆すべきものは無い(日本でのレベルでいえばST600クラスなら20位ぐらい?)そんなトロイでもフィリピンでは2輪関係の人間のみならずかなりのネームバリューがあるんだ、“スター”だからね。
去年から続く新型コロナの影響は、我々のようなイベント系の仕事をしている者にはとても厳しい環境だ。(町場の飲食店もだと思うが)レースを開催しても観客が居ないに等しい。
9回も全日本の最高峰クラスでチャンピオンになった中須賀ですらTVやインターネットの中で紹介されたのを見た事が無い(有ったとしたら申し訳ない、見逃した)
日本のレースはプロと言っても微妙な扱い。全日本を走っているライダーで本当の意味でプロ(契約金と賞金だけで生活している)と呼べるのが何人いるか?チームだって同じ。この中途半端さが悪さをしているのかも?プロのライダーは一般人が出来ない、とてつもない技術を持った特別な人達なんだ。言ってみればオリンピックに出るようなアスリートと同じ。メジャーリーガーのような高額な契約金も無く、オリンピアンのような金メダルも無い、メディアから見れば取るに足らない中途半端なスポーツとしかみられていない。
もしかしたらスポーツとも見られていないかも知れない。現に、今年MOTO-GPやF1の開催申請を行った際には、省庁をたらい回しにされたとか。「スポーツでは無く、“興行”でしょう?スポーツ庁の管轄では無いですね」悲しい限りだ。命を懸けて戦っているライダー達が日本では“安く”見られている現状。何とかならないモノか?日本の議員の中には昔はバイクが好きで六甲の山を走り回ったとか、ツーリングが趣味です、4輪のレースに出ていましたとか、先日の選挙では元F1ドライバーが議員になったりした。こういった人達が日本のレースのレベルの高さを一般人に教え、我々の環境が改善されるように世の中を変えてくれることを祈るしかないね。
コロナのお陰ですっかり飲みに行くのを忘れてしまった昨今。あ~いえばこ~ゆう会の幹事は誰だ?会長の忠さんが怒ってるよ。「もう東京も解除になったからさ、早くやってよ」
なんてね。俺は社長だからね、会長の命令には従順なんだ「佐〇専務、石〇部長、早く担当指名して日にち決めて」