2019年全日本ロードレース選手権第3戦スポーツランドSUGO


RACE1

RACE2

水野 涼
「レース1の予選は1’26.682の自己ベストで7番手となりました。決勝では上位とタイム差がそれほどないことから、序盤が重要と思い最初からプッシュしたのですが上手くペースを上げられず、4位でチェッカーとなりました。レース2は6番手グリッドからスタートし、上手く飛び出せてレース中盤までは2位争いに加わっていましたが、今の自分にはついていくのがやっとで後半以降ペースを落としてしまい、レース1と同じ4位でゴールとなりました。今年のSUGOはとにかく暑くて、事前テストからもコンディションが変わり、そのコンディションに上手くマシンを合わせ込む事ができず、前戦の鈴鹿より厳しいレースウィークになってしまいました。次のレースは7月末の鈴鹿8耐。去年のリベンジもかけチーム一丸となり頑張ります。」

名越哲平
「事前テストからトップとの差が明確にあり、それを詰めて上回ることができるようにチャレンジしたのですが、最後まで届きませんでした。悔しさでいっぱいです。このあと、ワイルドカード参戦のためにイタリアへ向かい、それをしっかりこなして筑波のレースとなります。得意な筑波ですので、2レースとも勝てるように取り組んでいきます。イタリアでたくさんのことを吸収してきます!」

榎戸育寛
「事前テスト前のスクールで転倒してしまい、脳しんとうでドクターストップがかかり、テストには参加できませんでした。SUGOの事前テストには行ったので、コースサイドで6時間くらい、ひたすら見て勉強していました。レースウイークは開幕戦もてぎのベースセットで走り出し、ライディングとマシンのセットアップを金、土、日曜日の朝のウォームアップ走行まで時間を使って仕上げました。でも予選からさらに決勝では路面温度が上がり、その対応に時間を使ってしまい、終盤にレースベストを出すような苦しい展開となってしまいました。でもいろいろな経験をこの2レースで詰めたので、そろそろそれを結果に繋げていきたいと思います。次の筑波は地元ですし、頑張ります。」

 

上原大輝
「本田会長、社長、メカニックの皆さんにいろいろとアドバイスをいただき、それを自分なりにこなそうとトライしているのですが、振り返ってみると一度にいくつものことを改善しようとして結果的になにも変わっていない、ということを繰り返してしまっていた気がします。まったく出口が見えなくて苦しい状況なのですが、このあとにトレーニングできるチャンスをチームにいただいたので、そこでさらに修正して結果に繋げていきたいと思います。」

本田重樹総監督
「JSB1000クラスの水野 涼は昨年とは少し異なる取り組み方を行い、それが功を奏して昨年の位置をさらに前に上げることができています。ハード的には昨年、高橋 巧が乗っていたマシンということで、単純に巧の昨年のタイムと比較しても遜色ないレベルで走ることができているのは、大きな成長だと感じています。自己最高位となる4位という位置からさらに上をねらうには、かなり手強いトップ3がそこに立ち塞がるわけですが、今回は特にレース2でその前を序盤走り、その差を経験できたことは今後の涼のレースにとって貴重な経験となるはずです。J-GP2の名越哲平は事前テスト後にMotoGPワイルドカード参戦のため渡欧し、そこから戻ってレースウイーク入りという慌ただしいスケジュールとなりました。事前テストから少しトップから差を付けられていて、最後までそれを覆すことはできませんでしたが、差は詰められたことは哲平の成長の一つに証だと思います。ムジェロのレースをしっかりと戦って、次の筑波のレースに繋げてもらいたいところです。榎戸育寛は事前テストに参加できず、それが最後まで足を引っ張ることになってしまいました。未経験のハードへの対応がまだ十分ではなかったのですが、今回のレースウイークでそのあたりも勉強できたと思うので、得意とする筑波で本来の速さを見せてくれることを期待します。ST600クラスの上原大輝はライディングのリズムを崩してしまい、事前テスト、レースウイークと苦しい戦いを強いられました。レース後に走る機会を持てるので、そこで基本に立ち戻り、本来の走りのリズムを取り戻してくれればと思います。」

堀尾勇治チーフメカニック
「JSB1000クラスの水野はレース毎に成長を見せ、今回のレース2では序盤2位を走り、現状での強力なトップ3の一角に食い込みました。最終的にはそこから離されてしまい、さらに後ろから追い上げてきた集団と4位争いになりましたが、自信溢れる走りでそのグループの先頭でチェッカーを受けたライディングは、今の涼のあのクラスでの位置を証明するものだったと思います。そこから上は本当に手強いですが、決して超えられないものではないと思いますし、第2レースでは後ろで彼らの走りも間近でみることができたので、自分に足りないものがなになのかも学べたはずです。J-GP2クラスの名越は、SUGOのコースに対して自分の持っているハード、ライディングで少し厳しい部分があり、事前テストからレースウイーク通してそれを詰める作業になりました。ワイルドカード参戦のためのテストも間に挟んだりして慌ただしくなりましたが、貴重な経験ができるチャンスなのでそれをしっかり今後に生かしてほしいところです。榎戸は事前テストができなかったことから、その時間がライバルとの差になってしまいました。とは言え、今回のレースウイークである程度走行時間を稼ぐことができたので、今後が楽しみです。ST600クラスの上原はなかなか苦しい戦いが続き、回りもなんとかそこから脱却できるようサポートしているのですが、出口が見えてきません。このレース後にテストする機会を作れたので、そこでいろいろトライして本来の走りのリズムを取り戻してほしいところです。」