2015年全日本ロードレース選手権第3戦 ツインリンクもてぎ

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高橋 巧
「厳しい状況は続いていますが、今日のレースでは自分でできることをやり尽くしましたので、2位というリザルトは現状に自分にとって納得のいくものです。今日のレースは23周と全日本としては長めですが、自分のマシンのパッケージングで考えると、もっと周回数があった方がトータルバランスの高さという強みが出るので、より多い周回数の方が良かったです。そういう意味では次のSUGOはセミ耐久なので、しっかりと強みを出し、勝ちに繋げたいと思います。」

浦本修充
「今自分が持っているパッケージングをうまく生かし切れず、事前テスト、決勝と同じ展開で転倒してしまいました。事前テストの反省を踏まえ、決勝へ向けて対策していたはずなのですが結局、解消しきれず、同じパターンになってしまいました。今後に向け、もっと自分自身のライディングスキルを上げていかなければならないと痛感しました。」

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水野 涼
「決勝ではとにかく2位のポジションをキープし、最後の勝負所で前に出ようと考えていました。序盤、後ろと少し離れたのは分かっていたのですが、必ず追い上げてくると思ったので、そこでトップ争いのバトルをしてタイムを落とすことはしたくなかったので、そういう意味でも我慢しました。最終的に前に出るポイントは決めていましたが、やはり國峰選手もそれは分かっていたようで、そこでプッシュしたのが転倒につながってしまったようです。さらに優勝を重ね、今年はチャンピオンを獲りたいと思います。」

MuSASHi RT Jr.
栗原佳祐
「テストから調子が良く、予選ではポールポジションをねらっていたのですが、残念ながら取れませんでした。前回のオートポリスでの反省から、今日は序盤、とにかくトップグループに離されないように意識していたのですが、それができなかったのは本当に悔しいです。オートポリスで3位、今回2位と来たので、ぜひ次のSUGOでは1位を撮りたいと思います。」

本田重樹監督
「J-GP3クラスは、2003年第7戦のSUGO以来、12年ぶりのチームとしての1・2フィニッシュとなりました。水野涼はシーズン前にケガをし、オートポリスで復活の兆しを見せていましたが、結果は今一つ残りませんでした。このもてぎに来て、本人もだいぶ落ち着きを見せ、メカニックと綿密なミーティングを重ね、マシンを仕上げてきた結果、良いセッティングを見付けることができ、レースでは久し振りの優勝を勝ちとることができました。今後に繋がるレースだったと思います。2位に入った栗原佳祐も、すごく頑張りました。2位集団の中でプッシュして、最後に2台抜きという離れ業を演じ、久々の1・2フィニッシュ。本当に嬉しい結果となりました。JSB1000クラスの高橋 巧は苦しい戦いが続いていますがそんな中、決勝朝のウォームアップ走行でマシンのセットアップがやっとそこでまとまり、決勝への期待が高まりました。ところが走行後、マシンに異常が見付かり、決勝はスペアマシンで走らなければならない状況となってしまいました。ですがレースウイーク中、テストしてきたことが功を奏し、決勝後に巧が「特に大きな問題はなかった」とコメントしたように、大きな違和感はなかったようで、レースに臨むことができました。それが決勝での2位という結果に繋がることになったと思います。ですが2位というレース結果は巧にとって満足いくものではなく、それは我々にとっても同様ですが、現状では及第点の結果だと感じています。次戦までにはさらにできることを精一杯やって、トップをねらっていきたいと思います。浦本修充は、彼自身が持っている良いものを結果に繋げることができない状況が続いています。今週も転倒という結果に終わったのは、とても残念です。この結果を真摯に受け止め、修充と綿密なミーティングをし、彼の望むマシンに早く仕上げて、もっと上の順位に行けるようサポートしていきたいと思います。ST600の若い二人は、だんだんマシンにも慣れてきて、600の動かし方、止め方というものを理解してきています。今回、決勝前にもう少しアクセルを開けやすいセッティングを見付け、それを施してレースに臨みました。名越哲平はスタート直後の1コーナーの混乱に巻き込まれ、残念ながら転倒。ピットに戻り、マシンを修復してレースに復帰しました。結果は厳しいものでしたが、最後まで諦めない姿勢は必ず次につながると思います。水澤笑汰郎は、16位で全日本初ポイント獲得を果たしました。走行毎に本人の中で得るものがあるようで、確実にステップアップしています。この二人がどこかのタイミングで、このクラスの上位を走るようになるはずです。それが混シーズンの中盤なのか終盤戦なのか、とても楽しみです。」

堀尾勇治チーフメカニック
「J-GP3クラスは、チームの中で良いライバル心がライダー、メカニックともに芽生えており、それが今回、見事結果に繋がりました。前回のレースでMuSASHi RTハルク・プロの水野 涼は、MuSASHi RT Jr.の栗原佳祐に負け、それがどういうことなのか、本人はしっかりと理解していたことが、今回の結果になったのだと思います。栗原は、前回の反省点をうまく今回に繋げられず、序盤のペースアップという課題が、今回のレース結果にも大きく影響してしまいました。彼の今の力なら、それができないはずはありません。ぜひそのあたりを、次のレースでは克服して、水野ととトップ争いを最後まで展開してほしいと思います。JSB1000クラスの高橋 巧は、パッケージング的に厳しい戦いを強いられているところに、本番用マシンが決勝で使えないような状況にギリギリのタイミングでなってしまい、本人にとって決して乗りやすいマシンセッティングではなかったはずです。ですがそういう状況でも、今回のレースの鍵は序盤にあると理解し、そこで自分でできるベストを出し尽くした結果が、今日の2位になったと感じています。浦本修充は、事前テストで転倒した同じ状況を決勝でも繰り返してしまい、残念な結果となりました。速さは既に十分持っているので、マシンをどうコントロールするのか、そのあたりを考え、レースに臨んでいって欲しいと思います。」