Vol.165 NSF250Rが!
NRS
昨日NSF250Rが我々HRCサービスショップにお披露目された。
今後発売されるまでに色々仕様が変わる可能性があるので詳しく触れないが、( TSR藤井監督ブログには、つぶやきとして仕様が明かされているので、興味のある方はそちらを参照して下さい(笑) )
やっと今後のGP3クラスの核となるマシンのベールが剥がされる。
俺達は4ST250単気筒マシンの先駆けとしてGP-MONOクラスを提唱し、日本発信のニューカテゴリーを根付かせた。
その当時の世間の目は冷ややかで、(MX用に作った4ST250シングルなんてロードには不向き)販売にも苦戦した。
しかし、HRCは密かにこのカテゴリーの将来性に目を向け、ちゃんとマシン開発を行ってくれていたんだ。今時の経済情勢バイク市場を考えたら、そう簡単に出来ることじゃない。俺達ですら大赤字だったクラスのマシンを、あのHRCが新規開発する。大変な決断が必要だったと推測する。しかしクラスもGP3と名を変え(このカテゴリーもFIMなどに働きかけ)125クラスの後継クラスになるべく新しいマシンが登場するんだ。
俺達も本当に嬉しい、立ち上がり当初RS125RベースのMONOが35台、ハルクプロのHP250はわずか60台弱しか売れなかったが、それでも国内の活性化のためにとの思いから海外にはわずかの台数しか販売しなかったので、このクラスは日本が先駆けとなったのだろう。(後に、モリワキ社がワンメークレース用に数多く販売)
俺達はレースで生計を立てているからこういったマシンが販売されることは大いに喜ばしい。まして発売元はHRC、この段階で発売されるのだから性能は言うまでも無いだろう、俺達の作ったGP-MONOとは比較にならない(特にエンジン)性能を持ち合わせての物に違いない。
MFJでは来年度から全日本選手権でGP125から全面的にGP3に移行する。(名称だけは既に変更しているが)
この新しいマシンがもたらすであろう新たなレーシングシーンがブームとなれば、俺達が何年間も続けて来た苦労が報われると言うモンだ。
俺達ハルクプロでは、この新型NSF250Rを更にチューンアップすべく手筈を整え待っている。その情報がが皆さんにフィードバックされるのは言うまでも無い。
GP-MONOからの長きに渡って蓄えたノウハウが無駄にならなくて良かった、かなりの高精度でお客さんの質問にもお答え出来るだろう。それこそが俺達の真骨頂なんだ。
その発表があったHRCサービスショップ会議の席上、表彰状を頂いた。誰かが言ってた「本田さん、毎年表彰されますね」俺達レース屋にとってこの上ない幸せである。