Vol.73 恒例のバカンス!
全日本選手権の全日程が終わって、とりあえずホッとしたので恒例の南の島ツアーに行った。
メンバーは相も変わらずいつもの顔、みんな暇なのか楽しみがないのか・・(笑)。でも今回のツアー前に、俺の身体に異変がおきて大変だった。実は風邪をひいたみたいで?良く分らないんだ、俺も。とにかく出発の前々日に御徒町のイタリアンレストランで池さんと少し飲んで、その翌日からひどい下痢症状。何かを食べれば直行でトイレ。少し飲めばまたトイレ。俺はげっそりした身体になってしまった。
それでも楽しみにしていた南の島ツアー、何があっても行かねば気が収まらない。
出発の朝、起きてから家で二度程トイレに挨拶。
自宅から成田に行くまで途中でトイレ休憩2回。空港でトイレ3回。やっと出発と思った時に事件勃発!手荷物検査で俺の命の栄養素ウイダーインゼリーを没収されてしまった。
何も食べられない俺は、南の島の食糧事情が合う筈がない事を見越して非常用に持ち込もうと企んでいたのを嘲笑うかのように、空港係員がうやうやしく「大変申し訳ありませんがこのような物を機内に持ち込む事は禁じられております」
俺はハッとして一瞬肛門がゆるみそうになったよ(冷汗)。
成田に行く間でさえ大変な思いをした俺に、手荷物の分別などする余裕はなかったんだ。でも何とかなるかなと思ってしつこく「俺は今、大変な風邪をひいていて物を食えないんだ。これは命の食料だよ!」と食い下がったが、そんな事に同情するような奴らじゃないよな。俺の言葉は耳に入らないようで、極めて冷静な言葉で「残念ですが・・」
非情な奴だった。
俺は泣きながら、途中のコンビ二で買ってきたウイダーインゼリーを置いて旅立つ事にした。
「全部で3000円もしたのに(涙)」
しかし試練はまだ続く。
機内に乗ってから4時間チョッとの間に、俺はナント7回もトイレに駆け込むハメになった。
時間待ちの間に池さんとホンのチョッと飲んだビールとホンのチョッとだけすすった肉うどんが祟ったようだ。
まぁ救いは機内がいつになく空いて居た事かな?
まるで俺の専用トイレと化していたよ。
着陸の3分前までトイレに座り続けた俺に、降り際に機内スタッフのネーちゃんが「ごくろうさまでした!」と。
ふざけんなー!
「ありがとうございましただろう!」
でも気の小さい俺は、作り笑顔で「ウン!」
どんなに体調が悪くても美人には優しいんだな(笑)。
やっとの思いで島に着いた。
その日の晩に全員集合「飯喰いに行こう」の声。
気は進まないが団体行動は乱しちゃいけないと、死んだジイちゃんが言ってたかどうだか分らないが、とにかく皆んなと楽しく?食事に行った。
部屋に帰れば本物の俺専用?トイレがあるのでチョッとだけ強気になって飲んだがヤッパリ結果は?当たり前だよな。
ゼッ不調の俺だが、せっかく遊びに来たのに寝てる場合じゃないと、翌朝はいつものゴルフ場へ向かった。
楽しみにしてたゴルフだけど、身体は正直だ。ホントに力が入らない(汗)ホール途中のショップで池さん達が美味そうに飲むビールに、俺もヤケになって付き合った。
半端じゃなく美味い!!
考えてみれば丸三日殆どと言っていい位何も食べて無く、南の島の暑い太陽に照らされて、ビールがマズイ筈は無い。
三日間のガマンが一気に爆発した俺は堰を切ったように・・・その後のホールがどうなったかは?想像の通りです(苦笑)。
空きっ腹にたらふくビールを入れ、消毒?したたせいか、その後は絶好調!あんなに通ったトイレもすっかり縁遠くなり、夜の宴会も楽しく過ごす事が出来た・・・が、俺の隣の席にため息を付きながら座る御仁が二人、松本浩一と忠さんだ!
症状はまったく俺の初期と同じ。
忠さん曰く「重樹の菌だけは貰いたくなかった」
翌朝帰国した忠さんからメールが来た。
「お陰様で少し良くなりました。楽しんで下さい」
ナントも皮肉ではある。
人にうつすと風邪は治るってのはホントだね。それ以降の俺が絶好調で飛び跳ねてたのは言うまでもない。