Vol.169 俺達の現状
東日本大震災は益々被害が大きくなり被災された方の数も途方もないものとなっています。
2輪&4輪界でも数多くの人達が支援に加わり、義援活動も活発に行われているようです。
災害が起きてから素早い行動だったのが小原レーシング。支援物資を自チームのトラックで、使えない東北自動車道を避け新潟経由で米沢へ、凄い行動力だ。しかし問題はその運行に際しての燃料などの調達が思うにまかせない事。ハルク・プロのトラックからも軽油を抜いて使ってもらった。本来なら2台あるトラックで満タンなら400L位は用意出来るのに、間の悪い時で。俺達は前の週に鈴鹿のファン感謝デー(中止になった)から戻ってきたばかり、大して燃料が残って無かったんだ。(泣)ガソリンを運ぶためにELF・SPLGAS用の50Lドラム缶も用意出来たのはホントに情けない数だった。(汗)
普段の日本は平和で、ややもすると平和ボケした話題がTVや新聞を占領しているが、今回のような大災害が起こると本来持っている勤勉な国民性が発揮される。ヤッパリ日本人は凄い!海外のメディアでもその事を取り上げていた事があったが、普段ノンキそうな顔していてもやる時はやる!
福島の原発事故は想定外の出来事らしい。2重3重の安全対策が講じてあったと聞くが呆気なく崩壊した。人間の知恵をあざ笑うかのような自然の脅威、電気を作る発電所で電気が無くなり発電施設そのものが危機に瀕している。なんて皮肉な事だ。釜石の世界一を誇った堤防も同様だ。もろいモンだ。昔から言われている言葉「災難は忘れた頃にやって来る」まさにその通りだった。今後はその知恵をフルに使って災害の復旧に努めて欲しい。
俺達にはそんな知恵がないから身体を被災された方々のために使うしかない、人それぞれ出来る事で支援するしかない。
俺達の中では二通りの考えがあるようだ。「未曽有の災害が起こったんだ、レースなんかやっている場合じゃない」又は「レースを通じて被災者を勇気付けよう」
どちらも正論のような気がする。難しいのは、今どちらが正解なのかを判断する事。後からなら何とでも言える。
先日ある施設の担当者が言った言葉。「時間が経てば経つほど日曜日の数が減って行くんです」要するに、1年間にある日曜日の数は決まっているから、俺達のようなレースをやっている者にとってはシーズン中にある日曜日は貴重なんだ。施設は2輪・4輪その他のイベントをこなすのに最低必要な日曜日の数がある。時間が経ってレースを開催出来る環境になった時、延期になったレースをこなすだけの日曜日がなくなる恐れが・・・。