2021年全日本ロードレース選手権シリーズ第4戦筑波

 

 

RACE1

 

 

 

 

 

RACE2

 

 

 

 

榎戸育寛
「事前テストから良い流れが作ることができ、レースウイークに入って初日に金曜日もその流れで走ることができていました。でも土曜日が雨になってしまいました。今シーズン、フルウエットでの走行というのはないため、ある程度雨を想定してセットアップを進めていったのですが、筑波の雨は特殊なところがあり、うまく合わせ混むことができませんでした。それでもチームが頑張ってくれたので、なんとか予選4番手に付けることができました。予選のセットをベースに味付けを変更してレース1に臨んだのですが、ねらい通り序盤からペースを上げることができ、独走状態に持ち込みました。終盤は自分の操作とバイクの使い方の部分でうまくマッチングさせることができにくくなり、差を一気に詰められてしまったのですが、なんとか逃げ切ることができました。日曜日はドライになり、金曜日までのセットでレース2に臨んだのですが、前日と同じ状況になってしまい、その中でもなるべくペースを落とさずに走っていましたが、最終的に無理が効かなくなり、第2ヘアピンで転倒してしまいました。赤旗が出て、5分以内に戻らないとということが頭の中にあったので、とにかくバイクを起こしてピットまで戻ることができたのはラッキーでした。勝利することができましたし、その点では良かったのですが、金曜日までの流れはとても良かったので、その勢いでレースウイークを進められなかったのは悔しいです。ただ、チームとも進むべき方向性も合ってきてるので、次に何をしなければいかないか、対策もそうですし、その点は話し合いながら、いい方向で進められているのは間違いないので、良い流れを維持しながら、チームと一緒に頑張っていきたいと思います。」

 

 

RACE1

 

 

 

 

RACE2

 

 

 

 

 

埜口遥希
「事前テストから、決して満足のいくものではありませんが、それぞれの状況の中で毎セッション、全力を尽くせたかなと思います。事前テストから頭一つ抜け出していたライダーが予選で転倒して後方グリッドだったり、その他のトップランカーもグリッドが後方だったり、今回はいろいろとラッキーな面もありました。でも、コンディションが変わって周りが苦戦している中、自分たちがやってきたことがそこで力を発揮できたと思うので、その点に関しては今まで継続して積み重ねが結果を出してくれたのだと感じています。熾烈な戦いが常に展開されるクラスですし、自分としても成長すべき部分はたくさんあるので、チームとともに力を合わせてさらに進化していきたいと思います。」

千田俊輝
「事前テストはかなり苦戦し、セッティング面でもバイクと近くなれない状況でした。ですがレースウイークに入ってセッティングを変えてもらったところ、バイクと一つになる感覚が少しずつ出てきました。そんな状況で土曜日の予選になりました。600のマシンで雨はあまり走ったことがありませんでしたが、かなりそこでジャンプアップできました。良い流れがそこで作ることができて、ライディング的に得たものがありました。レース1もその流れで走れ、10位という順位でゴールできました。レース2はドライになり、序盤の第1ヘアピンで他車の転倒に巻き込まれ、転倒してしまったのですがチームがしっかりと直してくれて、チームには感謝しかありません。赤旗中断後の再スタートでもプッシュし、トップグループは離れてしまいましたが、4位あたりを走ることもできました。ただ、序盤でプッシュしたためにタイヤが厳しくなり、レース中盤から後半は苦しい走りを強いられてしまいました。タイヤマネジメントの部分、さらには自分の体力的にも後半は厳しくなってしまったので、新たな課題も見付かりました。そういう点で、次に繋がるレースとなりました。なによりも、雨が最高に楽しかったです。次戦鈴鹿はまだ600マシンで走ったことがないのですが、今回のレースでベースセッティングやセッティングの方向性も見えてきたので、そうしたことを鈴鹿で生かせれば、さらに成長できるのではないかと思います。」

 

 

RACE1

 

 

 

 

 

 

 

RACE2

 

 

 

 

 

 

 

成田彬人
「かなり厳しいレースウイークになりました。事前テストでいろいろと試してみたのですが、ドライでまとめるのが最後までうまくいきませんでした。そのためにレースに向けての組み立てがうまくできず、今回はできなかったことの方が多い、反省点ばかりのレ−スになってしまいました。ただレース1に関しては、個人的には若干ポジティブになれる要素もあり、結果としては13位で悔しいですが、やっとレース中にブリヂストンのレインタイヤの使い方が分かってきて、残り10周を切ったあたりからペースを一気に上げることができました。自分なりに、少しずつ理解できていうところが多いというのは良かったです。次はホームコースといえる鈴鹿なので、ここまで積み上げてきていることをうまく合わせていきたいと思います。」

本田光太郎チームディレクター
「久しぶりに筑波サーキットでの全日本開催ということで、ST1000に関しては初めての開催のためにデータもないため、事前テストからいろいろとセッティングを探る作業となりました。1000ccマシンをどうやって走らせるか、という点に関して模索しながら進めていくテストになりました。それ以外のクラスに関しても、埜口や千田などはそれぞれのマシンで初めて走りますし、成田はマシンのパッケージが変わって初の筑波なので、それぞれがベースセットから作る作業を事前テストから行ってきました。事前テストでの感触はそれぞれ悪くなく、特に榎戸は良い準備ができ、期待を持ってレースウイーク入りすることができました。ただ、時期的に梅雨ということで覚悟はしていましたが土曜日が雨になってしまい、このコースの雨はみんな初めてだったので、しっかりと積み上げたセッティングでは走れなかったため、当たったライダーとそうではないライダが出ました。その中、榎戸に関しては、元々レインが速いということもあり、きちんと自分のペースを保ち、終盤少しトラブルが出てしまって追い詰められる形にはなりましたが、クラス初優勝することができました。この結果は本人にとって自信になるでしょうし、チームとしても一段上のステップで戦えるかな、と思います。他のクラスに関しても、しっかり走り切ることができて、ウエットに関してはそう悪くはなかったと思います。日曜日に関しては予報通りまたドライになり、ただ雨が降った後ということで金曜日までとはグリップレベルがとかが変わっていて、その部分への対応という点では少し苦労することになり、終盤に転倒してしまったのですが、すぐマシンを起こして4位完走ということで、そこは運に恵まれました。この結果をしっかり次に繋げられるよう、引き続き頑張っていきたいと思います。ST600の埜口は事前テストから自信を持って臨み、本人もどう戦って勝つか、という部分への取り組みができていました。それがしっかり結果に繋げられたのは本人の自信にもなったと思うので、一段上のレベルに上がるためのステップになればいいなと思います。千田も第2レースでは埜口に引っ張られるように序盤、4位グループを走り、我々に嬉しい驚きを与えてくれました。本人は中盤から終盤にかけて少しペースを落とし、順位も落としてしまって相当悔しいようでしたが、そうして悔しさを感じるということが大切で、それは一つ上のステップに上がることができた証明だと思います。それをきちんと今度は次の鈴鹿で結果に繋げられるようにしたいと思います。成田に関しては、ドライから少し苦戦している部分があり、決勝レースでも対応しきれなかった部分があるのですが、そこはチーム含めて、もちろん成田自身のポテンシャルは十分高いものがありますので、そこを早く引き出せるようサポートしていきたいと思います。今回もたくさんの応援をいただき、ありがとうございました。次の鈴鹿でもチーム一丸となって頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。」