2019年鈴鹿8時間耐久ロードレース
水野 涼
「ペナルティに関してはもう覆すことができないことだったので、自分たちはとにかく目の前のレースで走ることに集中しました。チームとしては絶対に完走したかったし、その中で最後までだれも転ぶことなく走り切れたのは良かったと思います。7位ということで最低限の結果は残せたと思うけど、自分は3回のスティントを初めて走って、ファーストスティント、セカンドスティントは良い部分もあったけど反面、3スティント目というのは自分にとって初めての経験で、しかもそこで体力的に辛く、ペースも下がってしまって、8耐の洗礼を受けた感じです。そこは本当に残念ではありますが、それが今回経験できたのは良かったし、ぜひ今回の課題は全日本の後半戦に生かしていきたいと思います。」
ドミニク・エガータ
「90秒のペナルティを受けてしまったわけですが、チームメイトはグレイトジョブをしてくれたし、バイクも素晴らしく、レースではノーミステイクで素晴らしいレースができたと思います。途中まではトップグループとまったく遜色のないペースで走ることができたのですが、ラスト4時間以降はトップ3チームから少しペース的に離されてしまいました。HRC、ヤマハ、カワサキの3チームはかなり早い段階からレースへの準備をしていたと聞いていますし、その差が我々にはちょっと厳しかったですね。もう少しマシンを作り込むことができれば、後半のペースもまだまだ上げられる手応えはありました。それに、彼らは優勝争いをしていて、かなり勝負に出てリスクを冒していましたが、我々には残念ながらそのチャンスはなく、とにかく完走することを大事にしていたのも大きかったですね。セーフティカーが入った時は正直、トップグループとの差を縮めるチャンスだと思ったのですが、セーフティカーの入るタイミングが自分の望んでいた位置ではなく、そこで差を詰められなかったのは残念です。でも7位という結果は悪くないし、レースはとても楽しめました。今回の参戦を許可してくれたモト2のMVチームには本当に感謝したいと思います。疲れましたが、次はすぐブルノでモト2のレースがあるので準備します。MuSASHi RT HARC-PRO. Hondaチームは本当にプロフェッショナルなチームで、一緒に戦うことがとても楽しく、アグレッシブな気持ちになることができます。来年、またぜひ一緒に戦いたいので呼んでくださいね! 一緒に優勝を目指したいと強く望んでいます。」
チャビ・フォレス
「ハードなレースでした。レース前に90秒のペナルティを受けてしまい、正直に言うとしっかりレースを戦えるのか、そういう気持ちになれるのか、ちょっとだけ自信を失う部分がありました。初めての耐久レースで、実際にレースがスタートすると、2人の仲間が良い走りをしてくれて、それを支えるチームも素晴らしい働きをしてくれて、スタッフも我々をサポートしてくれるし、そのおかげでとても自信を持ってコースインすることができました。初めての鈴鹿8耐でたくさんの経験ができて、本当に楽しいレースウイークとなりました。ヨーロッパで鈴鹿8耐はとても有名なレースですし、このチームの名前もよく聞いていました。そのチームに実際に加わってハードなこのレースを一緒に戦い、ヨーロッパのみんながこのレースはすごいと言い、このチームが有名な理由がよく分かりました。もしチャンスをもらえるなら、またこのチームで鈴鹿8耐を戦いたいという気持ちでいっぱいです。ぜひこのチームのスタッフと一緒に鈴鹿8耐の表彰台に上がりたいです。本当に楽しかった。チームのみんな、ありがとう!」
本田重樹総監督
「スタート前に我々のミスでペナルティを受けることになり、1分30秒という非常に大きなハンディを背負ってレースをスタートすることになりました。それでもチームはライダー含め、それを飲み込み、みんなで力を合わせて頑張ろうという気持ちになりその結果、総合7位という結果になりました。これは全員が頑張った証ですし、優勝はできませんでしたが、たくさんのお客さんに応援していただき、それも強力な力になりました。来年はまた頑張って頂点に登れるよう頑張ります。応援、ありがとうございました。」
堀尾勇治チーフメカニック
「90秒という大きなハンディを背負うことになってしまいました。これは二度と同じことが起きないよう対策を採らなければいけません。長いこと耐久レースをしてきて、当然できるだろうとチェックするべきところに落とし穴がありました。本当にファンの皆さん、ライダーのみんなには申し訳ない気持ちでいっぱいです。そんなレースのスタートになりましたが、ライダーが頑張ってその90秒を取り返す走りをしてくれました。去年、この耐久で苦しんだ水野は全日本の中で成長しているその姿を、この8耐で見せることができました。ただやはり、初めて経験する3スティント目の大変さは、痛感させられる結果になりました。そこは本人が自覚して超えなければいけない壁で、それを実感できたので、良い経験にしてくれることを期待します。ドミニクは2年目のジョイントで、明るい性格でチームの雰囲気を作ってくれたり、とても助かりました。良い走りをしてくれて、チームを押し上げる力になりました。チャビは最初のテストで初の鈴鹿、ほとんど経験の無いブリヂストンタイヤに慣れるのに苦労していましたが、走るたびに調子を上げていって、セッティング面での不満も言っていましたが、それに関してもチーム内でコミュニケーションを図ってくれて、週末に向けて調子を上げていってくれました。チームがまとまりかけてきていて、残念ながらそのレベルはまだトップ3を脅かすところにまでは到達できませんでしたが、そこに向けて確実に進みました。トップ3に勝負できるレベルに上がれるよう、今から準備してまたこの舞台に戻ってきたいと思います。引き続き宜しくお願いいたします。」