2019年全日本ロードレース選手権 第1戦ツインリンクもてぎ

RACE1

RACE2

水野 涼
「今年の仕様のバイクに乗り始めたのは、もてぎの事前テストからです。これまでの乗り方ではうまく走らせられないので、とにかく自分のできることをやろうと、そのことに集中しました。レースウイークに入って木、金とセットアップがうまくいかず、金曜日の2本目でテストの状態に戻したらすぐタイムアップしたので、そこがちょっともったいなかったです。両レースとも6位入賞と、最低限の結果は残せたかなと思います。トップ3はちょっと抜きん出ていて今すぐに追い付くのは難しいですが、目の前の4位、5位争いは、タイムを見ても差はありませんし、まずはそこに加わっていきたいと思います。」

名越哲平
「テストから走りの感触は良くて、サスペンションやブレーキなど変更されたものを確認しながらレースに向けて準備を進めました。予選の目標は52秒台へタイムを入れることだったのでそれができずに残念ですが、結果的にはポールtoウインなので、そういう意味では良いレースウイークでした。どんな状況でもタイムをもっと上げられるようになれば走りのレベルも上がると思うので、さらに意識を高く持って走行に臨みたいと思います。」

榎戸育寛
「テストで乗り始めたフィーリングは良かったのですが、二日目に転倒してしまい、そこからうまくリカバリーできないままレースが終わってしまった感じです。でも朝のウォームアップ、決勝とセットアップを大きく変更したらそれがすごく良かったので、次のレースが楽しみです。決して誇れるリザルトではありませんが、走り切って得たデータは貴重なものなので、それをしっかり次につなげていきたいと思います。」

上原大輝
「朝のウォームアップ走行の時に大きく変えたセットアップがすごく良いフィーリングで、決勝はそれをさらに進めてらったらさらに良くなり、スタートもうまく前に出られたのでトップグループを追いかけようとしたのですが、2周目の1コーナーで転倒してしまいました。いつもと同じところでブレーキをかけ始めて、奥まで使える良い感触だったのですがリアが振り出され、マシンを抑えたのですがそこでタイヤが跳ねてハイサイドになって飛ばされてしまいました。チームとスポンサーの皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。」

本田重樹監督
「JSB1000の水野のレース1・2ともに6位の結果は、点数を付ければ及第点?と言えなくもないですが、水野の目指すものはもっと高いところにあるはずで、先輩ライダーを従えて走っている時にプレッシャーと感じず、チギッてやるくらいの気持ちで臨めるようになれば、もう1ランク上の走り、リザルトが得られると思います。レース1のスタートダッシュは見事で、後は得られたポジションキープが課題です。J-GP2クラスの名越は、昨年悔しい思いをした予選から闘志をむき出しにしていました。コースレコードを狙いましたが及ばなかったのは本人の今後の課題として取っておきます。レースはポールから他を寄せ付けない強さがありました。特にレース終盤のタイムを落とさない走りが光りました。今年で最後になるJ-GP2クラスチャンピオン目指して欲しいものです。榎戸は今年から我々のチームに入り、マシン、タイヤ、ブレーキ、サス等、すべてが変わり対応に奮闘していました。事前テストで転倒があり、その事が頭から離れず苦戦していました。元々スピードがあるライダーなので早く慣れて欲しいものです。ST600クラスの上原は、事前テストから走り方を含め色々トライしていたが、決勝2周目の1コーナー入り口でリヤを滑らせ転倒リタイヤの結果は、大変残念でした。次戦までに問題点を洗い出し出直しです。」

堀尾勇二チーフメカニック
「涼、哲平、大輝の三人はそれぞれ参戦するクラスの2シーズン目になるわけで、去年やってきたことをベースに、今年はさらにやらなければならないことをそれぞれ持ってシーズンインしました。そんな中JSB1000を戦う水野は、ライバルたちに対してテストする時間が少ないという点において厳しい戦いを強いられたとは思いますが、自分なりに明確な課題を持ち、クリアすべくトライしたことが、両レースとも6位という結果につながったのだと思います。名越も自分なりに課題を明確に持ち、昨年はなかなか思うように使いこなせなかったハードタイヤを様々なコンディションでもあえて使ってきたそのトライが今回の優勝につながりました。上原は、テストからウイークとタイム自体は去年を上回っているのですが、ライバルも同様に上げてきていて伸び代が同じであることから、結果として順位が変わらないという状況でした。ライバルの倍以上やらないと、この状況は変わらないと思います。そこをどう変えていくのか、踏ん張りどころです。今年からチームに加入した榎戸は、マシン、タイヤと大きく変わって苦労しています。テストで乗り始めて、元々スピードのあるライダーで初日のテストは良い滑り出しだったのですが、二日目に転倒してしまい、そこからまだうまくリカバリーできずに決勝まで進んでしまった印象です。」