2017年全日本選手権第8戦岡山国際


高橋 巧
「路面改修され、しかも新型マシンでのテスト走行がワールドスーパーバイクから戻ってきてすぐという体調的に万全ではない状況で行わなければならず、それが結果的にレースウイークでライバルに後れを取ることになってしまいました。なんとかマシンを良い方向にまとめようとチームと力を合わせてセットアップしていったのですが、最後まで上手くまとめきれませんでした。最終戦は、このマシンを作ってきた鈴鹿なので、今回のような苦しい展開にはならないはずです。チャンピオンを獲りに行きます。」


水野 涼
「テストから調子が良く、レースウイークも金曜日の1本目だけ2番手でしたが、それ以降はずっとトップに付けることができていたので、自信を持って決勝に臨むことができました。でも決勝は少しコンディションが変わってしまったのか、このレースウイークでいちばん厳しい状態になってしまい、そのために後続の追い上げを許してしまいました。終盤に抜かれて少し離れてしまったのですが、まだ余力はあったので、もう一度抜き返そうと思っていました。でも、抜く前に転倒して自分が自動的にトップになったので、自力でトップに立ったわけではないのでそこは悔しいです。日本GPはJ-GP2チャンピオンとして臨むことになるので、全日本代表として恥ずかしくない戦いをしたいと思います。」


名越哲平
「金曜日の走行でマシンに問題があることが分かり、チームの皆さんのおかげで土曜日の予選はいつもの状態に戻ったのですが、初日のセットアップ不足が最後まで足を引っ張ってしまいました。でも調子は上向きでしたし、全日本最終戦、アジア選手権最終戦と、さらに良い走りができそうで自分自身がとても楽しみになっています。」

本田重樹監督
「JSB1000クラスの高橋 巧は、思うに任せないマシンに手こずり、現状で出来うる精一杯の戦いをし、チャンピオンシップポイントでも最小限の差を維持すべく頑張ったと思います。残すのは最終戦の2レースのみ。ここで逆転チャンピオンを目指します。J-GP2クラスの水野 涼は、勝ってチャンピオンを決めると語っていましたが、それを有言実行。コースレコードでポールポジション、レースも終始リードし、完璧な形でチャンピオンを決めました。この勢いでもてぎのグランプリで暴れて欲しいものです。」

堀尾勇二チーフメカニック
「JSB1000クラスの高橋巧は事前テスト、レースウイークを通じてずっと苦しい戦いを強いられることになってしまいました。マシンが上手くセットアップできず、曲がらない、走らないという苦しいコメントが続いてしまったのですが、これまでの巧のこのコースでのタイムを振り返ってみると、彼自身のベストタイムは去年のQ2でマークした1’28.779。そのときに優勝した中須賀克之選手の予選のタイムが1’28.372で、決勝のベストが1’28.594。今回の中須賀選手のベストがQ2の1’27.602で、決勝中のベストが1’28.153。巧の今回のレースベストが1’29.067ですから、巧個人にフォーカスしてみれば、決して悪くはなかったけど、ライバルがそれ以上に速かった、ということに尽きます。ここから最終戦まで約1ヶ月時間があるので得意の鈴鹿ですし、逆転してタイトル獲得が果たせるよう後押ししたいと思います。J-GP2クラスの水野 涼は見事な戦いぶりでした。目標設定をしっかりしているので、鈴鹿8耐でJSBマシンに、日本GPに向けてKALEXでテストと、このインターバルにいろんなマシンに乗ったわけですが、そこで戸惑うことなく、その経験をJ-GP2でも生かすことができ、見事な戦いをしてくれました。決勝は少し条件が変わったのか、苦しい展開になりましたが、それでも自分を見失うことなく走り切り、チャンピオン獲得は見事でした。」