2009年鈴鹿300km耐久ロードレース

鈴鹿300km耐久ロードレース

■選手コメント
小西良輝「ラスト5周は本当に長くつらい時間でした。課題も見えましたし、自分なりに自信になったこともあります。これから行われるテストをしっかりとこなし、いい準備をして8耐に臨みたいと思います。今回もたくさんの応援を頂き、ありがとうございました。8耐はもっと頑張りますので応援、よろしくお願いします。」

山口辰也「2&4ではスタートでミスし、秋吉選手と一緒に走れなかったので、今日は自分の担当パートでは互角の走りができたのでよかったです。前に出るチャンスもあったのですが、無理して転倒してしまうと小西さんが走れなくなったりと迷惑を掛けてしまうので、高いアベレージで走ることだけ考えました。課題もありましたが、8耐へ向けていい前哨戦だったと思います。もちろん負けて悔しいですが、この借りは本番で返します。応援、よろしくお願いします。」
■レースコメント
全日本第3戦で優勝し、絶好調の山口が今回のレースウイークでも中心となってマシンをセットアップ。小西は1年ぶりにライディングするJSB1000マシンに慣れることがメインテーマとされた。土曜の予選1回目に2分8秒016を山口がマークして2番手に付け、2回目の予選も山口が主に走行し、2分7秒776を刻み2番手。この結果、ルマン式で行われる決勝は2番グリッドからスタートすることとなった。
レースがスタート。うまいスタートを見せた山口はトップで1コーナーに飛び込む。マシンの状況を見ようと慎重に走る山口は1周目を3位で戻ってくるがすぐに2位に上がると、トップを走る秋吉耕佑選手の背後にピタリと付ける。二人のペースは3位以下を圧倒的に上回り、4周目時点で2位山口と3位の差は3秒5まで広がり、さらに周回を重ねるごとにその差は広がっていく。しかしこの状況でも山口は無理をせず、2位をキープ。全日本を戦うスプリント仕様からマシンのバランスを崩すことなく耐久仕様へマシン作りをするのが、燃費が重要となる耐久マシンを作るために重要になるのだが、まだ1回のテストとこのレースウイークのセッションだけでは十分なデータは取れていない。そうしたこともあって予定ピットインのタイミングよりも早くガス欠が近いことを知らせるランプが点灯したことから、山口は24周したところでピットロードに入ってきた。チームはこの状況に冷静に対応し、小西をコースに送り出す。この時点でトップに立った小西だが、マシンへの順応を図るという重要なテーマを持ってレースに臨んでいるため、1周のラップタイムの速さではなく、どれくらい高いアベレージタイムを維持できるかに集中。30周目に2位となり、その位置をキープする。しかしラスト5周となった終盤になり、再びガス欠を知らせるランプが点滅。小西はピット前を通過する際、ピットに向かって入るこうした状況になっていることを知らせるために合図を送る。3位との差は40秒ほどあるが、1回ピットインすればその差はなくなる。走りながら考えた小西はピットインせずに燃費走行してゴールを目指すことを決断。ペースはそれまでの2分11秒から12秒台だったのを、18秒台、19秒台と落としてゴールを目指す。結局、チームの計算どおりガス欠になることなく2位でゴール。ハプニングは起きたが8耐に向けて、まずまずの前哨戦となった。