2016鈴鹿8時間耐久レース
本田重樹監督
「昨年の悔しい経験を経て、今年はニッキーという新しいライダーが加入。ウイーク中からいろいろと摺り合わせに努力してきて、決勝までになんとか三人をルーティンで組めるレベルにまで到達しました。1スティント、2スティント目と、自分たちのねらっていたところを走り、粘り強く走ってチャンスを待とうと考えていた3スティント目、ニッキーのパートでマシントラブルが起きてしまったのはとても残念でした。三人の摺り合わせは思いの外うまくいって、皆さんにも楽しんでもらえる展開というものを自分たちも望んでいたのですが、残念ながらああいう形になってしまいました。それはとても残念ですが、終わってしまったことですし、この状況を受け入れ、そこからたくさんの問題点を抽出し、来年に向けてまた頑張っていきたいと思います。今回もたくさんの応援を皆さんからいただきました。とても心強かったですし、嬉しかったです。ありがとうございました。来年は皆さんに期待に応えられる結果をしっかりと出したいと思います。」
堀尾勇治チーフメカニック
「今年は例年以上に力を入れてマシンのアップデートを図りました。既に高い完成度を持つマシンの重要な部分を一気に何箇所も変えるという手法を採ったことから、作業は非常に難しく、いろいろと試行錯誤して良いところを活かそうと、文字通りレース直前までトライを続けました。それなりのレベルにまで到達できたとは思いますが、ニッキーに言われたのは「グッドだけどファンタスティックではない」と。例えば温度変化への対応幅など、そういった部分でまだまだ詰め切れないところがあったのは事実です。結局、完全に仕上がっていない状態でライダーが攻め始めると、100%をねらうべきところを120%まで行ってしまい、問題が出てしまう。そうした部分が、最終的に出てしまったと感じています。でも、決勝日までドタバタしながら、それぞれのパートを担当する人間が経験をフルに発揮し、ライダーに動揺を与えずに戦えたのは、本当にチーム力だと思います。自分一人が細かい指示を出しているようでは、とても決勝のあの戦いはできなかったと思います。そこは本当に彼らを誇りに思いますし、頼もしくも感じます。この力をフルに発揮させられるよう全日本後半戦をしっかりと戦い、来年への準備をしていきたいと思います。」
高橋 巧
「昨年の年末からこのレースに向けていろいろとテストをしてきて、決して順調ではなかったのですが、そこそこのレベルにレースウイークに入って、やっとたどり着いたという手応えを感じていました。スタート前に少しバタバタした影響で、最初のスティントは序盤、意識的に抑えていたのですが、状況もしっかりと確認できたのでペースを上げ、前を追いかけました。あのままトップに対して後ろからプレッシャーを掛けていきたかったのですが、それができずに終わってしまって残念です。」
マイケル・ファン・デル・マーク
「本当に残念の一言。テストから苦労はしたけど、チームもいつも通り本当に素晴らしい仕事をして我々ライダーの後押しをしてくれました。全力でプッシュできる状態だったので、なんとかそれを結果に繋げたいと思っていたのにそれが最後までできませんでした。」
ニッキー・ヘイデン
「ライダー、チームスタッフ、本当に素晴らしい仕事をして戦っていただけに、最高の結果を出そうとトライし続けましたが、残念な結果に終わってしまいました。とてもそれは受け入れがたいモノだけど、レースとはこういうもの。それは分かっています。でも、チームスタッフの頑張りが本当によく分かったから、最後までチャレンジしたかった。それが正直な今の気持ちです」