2016年全日本ロードレース選手権第9戦MFJ-GP

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jsb2高橋 巧
「今シーズンはずっと成績が残せず、自分に自信が持てないような状況になっていました。ですが前回の岡山から車体回りを変えたことで、やっと昨年と同じようなフィーリングで走ることができるようになり、タイムも出てくるようになりました。最終戦のレースはスタートで失敗し、それが二つとも結果に大きく影響してしまいましたが、予選、決勝ともタイム的には良かったと思います。自信を取り戻したところでシーズンを終えることができるのは自分としてもホッとしています」

j-gp2bannergp2_resultjpg水野 涼
「木曜日から順調にマシンのセットアップを進めることはできていて、決勝もトップ争いに加わっていくつもりだったのですが、風が強くなったりとコンディションが変わり、マシンのフィーリングが大きく変わってしまいました。ライダーがそれをうまくカバーできれば良かったのですが状況的に難しく、7位という結果で終わってしまいました」

j-gp3bannergp3_result栗原佳祐
「岡山での失敗から自力優勝がなくなった状況で最終戦を迎えました。自分にできることは全力で相手にプレッシャーを掛けることだったのですが、走り出しで少しつまずいてしまいました。ですがメカニックと話をし、徐々にマシンも仕上がり、最終的には勝負できレベルにまで到達できました。とにかく自分は優勝することしかできないので、そこに集中。レースは最後に伊達選手が2位になれるような展開にまで持っていったのですが、ベテランの徳留選手がうまかったですね。でも最後に良い戦いができたので楽しかったです」

st600bannerst600_resultjpg名越哲平
「ロングコースの鈴鹿はとても攻略が難しく、最後までトップ争いに加わることができたのは一つの成長だと思いますが、その中でライバルに対し勝負しかけることができなかったのは現状の自分の実力だと認識しています。このシーズンオフに練習を重ね、足りない部分をしっかり身に着けていきたいと考えています」

本田重樹監督
「J-GP3クラスの栗原佳祐は、チャンピオンシップ獲得がきわめて難しい状況で最終戦を迎えました。そうしたプレッシャーのかかる状況の中、栗原は考え得る最高のレースをすることができました。佳祐本人は、やるだけのことはやり尽くしたという気持ちでラストラップの最終コーナーに向かったと思います。残念ながらゴールしたときにランクトップの徳留真紀選手が2位に入ったため、チャンピオンになることはできませんでした。ですが来季に向けた確かな手応えのあったレースだったと思います。ST600の名越哲平は、我々が想像していた以上のレースをしてくれました。約6キロというロングコースである鈴鹿サーキットで序盤からトップ争いに加える位置にいられたことは、彼の成長をうかがえる走りでした。結果的にランキング3位となりましたが、去年の15位から飛躍的進歩を遂げましたし、今後がさらに楽しみになりました。J-GP2の水野涼は、最近技術的に成長を遂げており、その成果がこのテクニカルな鈴鹿サーキットでどういう形となって現れるのか楽しみにしていました。レース序盤こそ2位争いの集団に付いていくことができましたが、中盤以降は我慢のレースとなってしまいました。シーズン序盤に不調で苦しみましたが、後半戦は見事に盛り返し、ランキング3位で終えられたのは大きな収穫です。来年はその真価を発揮することを期待します。JSB1000の高橋巧は今シーズン、ハードの度重なる変更によってとても苦しい展開となってしまいました。最終戦ではその集大成とも言うべきセットアップをすることで、本来の速さを取り戻し、自身初の5秒台をマーク。今シーズンの我々の鬱憤を晴らす走りを見せてくれました。レースでは存分にその速さを披露し、残念ながら勝つところまでには至りませんでしたが、良い戦いを見せてくれました。今年の経験は、必ず来年の活躍につながるはずと信じています。今シーズンもたくさんの応援、ご協力をいただき、無事最終戦を戦うことができました。ありがとうございました。来年はさらに上を目指し戦います。引き続き応援いただけますよう宜しくお願いいたします」

堀尾勇治チーフメカニック
「J-GP3の栗原佳祐は、ウイーク序盤にうまく力が出し切れず苦戦を強いられましたが、最後にチャンピオン争いができるレベルにまで到達しました。どういうレース展開に持ち込めば自分にタイトル獲得の可能性が出てくるのかしっかりと理解し、実戦でそれを実行できたのは見事でした。そういうレースを最終戦でできてということは良かったです。欲を言えば1年間通して圧倒的な速さを見せてタイトル獲得を果たしてほしかったですが、強さは見せられた最終戦の走りだったと思います。ST600の名越哲平はこのレースウイーク中ずっとアベレージが高く、徐々に鈴鹿サーキットを攻略できていました。とは言え、まだまだ勉強しなければいけないものも多く、それが今回のレースで勝ちきれなかった理由だと思います。ですが今シーズン、大きく成長できた走りを見られたことは、チームにとっても嬉しいことでした。JSB1000クラスの高橋巧は今年やってきたテスト項目を見直し、精査してフィードバックしたことで自信を取り戻し、全戦の岡山での自己ベスト更新、さらに今回の鈴鹿での5秒台という形になったと思います。全クラスともそれぞれの成長が感じられ、そういう意味で意義のあるシーズンだったと感じています」