2016年全日本ロードレース選手権第1戦筑波

RACE1

 

 

 

RACE2

 

 

水野 涼

「事前テストから流れはよくて、単独のアベレージもよかったし自信もあったのですが、その流れが変わってしまったのは振り返ってみると、金曜日の転倒だったと思います。原因も分かっていたし、問題ないと思っていたのですが、目に見えない部分で影響が出てしまいました。もう一度リセットし、もてぎでは絶対に勝てるように準備します。」

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栗原佳祐

「まだ優勝したことがないのに、このクラスのトップランカーとなり、全体を引っ張るような立場になってしまって少し途惑う部分はありました。ですがチームがしっかりとサポートしてくれたので、自信を持ってテスト、レースウイークと走ることができました。決勝はプレッシャーもあり、苦しい展開となりましたが、最後まで自分を信じて走り切りました。」

 

 

名越哲平

「決勝は良いリズムで走れているところで2度も赤旗が出てしまい、そのペースを見失わないようにと考えすぎて落ち着きがなくなっていたようです。本田会長に、積み上げてきたものを出せば良いと言っていただき、とにかく自分の出来ることをしようと冷静になれました。勝つことができましたが、まだ足りないところがたくさんあるので、チームのサポートをいただきながらさらに成長していきたいと思います。」

本田重樹総監督

「J-GP3クラスの栗原佳祐は上位ランキング者がいなくなったことで、トップランカーとして今シーズンを戦うことになりました。その自覚を持ち、事前テストから好調を維持してレースウイーク入りしました。常にトップでいなければならないというこれまでにない戦いを強いられたことから、若干の迷いも出ましたが、積み上げてきたものを信じ、序盤からトップに立ってレースをリード。そのまま逃げ切りました。これはレースとしていちばん厳しい戦いで、相当なプレッシャーの中で走ったと思いますが、それを乗り越え、トップチェッカーとなりました。このレースは今後の大きな自信に繋がるはずです。次のレースが楽しみになりました。ST600の名越哲平は、去年から600ccマシンに乗るようになり、今年で2年目となります。さらなる飛躍を遂げるため、我々もサポート体制を作り上げ、トップライダーに押し上げるプロジェクトをスタートさせました。その結果、見事に哲平は期待に応え、2回赤旗が出るという難しいレースの中、初優勝を上げてくれました。多分にラッキーなところもありますが、あの位置を走っていなければ、勝利を得ることはできません。ぜひこの勝利を自信に繋げ、トップライダーになってほしいと思います。J-GP2クラスの水野 涼は、いちばん期待されていたライダーでした。結果も事前テストで残してきていたのですが、それをうまく結果に結びつけられませんでした。レース1では先行するライダーを抜きあぐね、焦って抜きにかかったところで路面をステップに引っかけてしまって転倒。レース2は、前日の転倒のイメージが頭の中に残っていて、序盤にタイヤを使い切ってしまい、後半のペースアップに活かせませんでした。初のJ-GP2クラスのレースだったので、難しい部分があったのは事実です。期待が大きかったので、4位という結果は残念な気持ちになってしまいますが、それなりのリザルトを残すことは出来ました。今後の水野に、期待がさらに高まるレースとなりました。さらなる成長を、優しく見守ってほしいとも思います。今回もたくさんの応援をいただき、ありがとうございました。」

堀尾勇治チーフメカニック

「J-GP3クラスの栗原は、このシーズンオフに古傷を治すために手術し、そのため3月後半までバイクに乗ることが出来ませんでした。その部分で少し不安はあったのですが、しっかり治したおかげで走り出しから順調で、それをそのまま今回の結果に繋げてくれました。ST600クラスの名越は、彼の持つポテンシャルをしっかり引き出そうとチームとして考え、経験のあるメカニックを付けてサポートするようにしました。事前テストでも自己ベストを大幅に更新し、ウイークに入ったところ、気負いすぎたようで最終コーナー入り口で転倒してしまいました。とは言え、そういう高速の場所で転倒するのは速いライダーの証。さらにその転倒をものともせず、予選、決勝としっかり走ったのも、強いライダーである証です。転倒を分析し、次に繋げてくれればチームとしてはなにも問題はありません。このレースで大きく成長を見せてくれたので、次のレースがとても楽しみになりました。J-GP2クラスは、J-GP3クラスからのステップアップ組が新しい風を吹き込み、速いライダーは何に乗っても速いというGPと同じような図式を全日本でも見せる開幕戦になったと思います。我々もHP6-qというマシンを今季用に作り、それが結果に繋がったのは報われました。ただ、表彰台に上ったHP6-qユーザーと同じように水野は走れず、残念な結果となりました。テストから調子がよく、アベレージもよかったのでレースが楽しみだったのですが、それは次に取っておくことにします。」

またレース後のチームミーティングで本田光太郎ハルク・プロ社長から、名越哲平の今回の結果を評価し、次戦からMuSASHi RTハルク・プロとしてレースを戦うことが発表されました。