2018年全日本ロードレース選手権第1戦ツインリンクもてぎ

RACE1

RACE2

水野 涼
「セパン、鈴鹿のテストと順調だったのですが、コース的に鈴鹿は去年の8耐で走っていますし、セパンは比較的コースなりに走ればタイムが出やすいコースだったので、順調にタイムが出たのはJSBルーキーの自分でも特筆すべきことではないと感じていました。やはりその考えは、特殊なレイアウトのもてぎを走って再確認することになり、本当は二日間の事前テストである程度のデータを取りたかったのですがそれができず、レースウイークも寒いコンディションに苦労させられ、それはそのまま決勝でも苦しめられました。でも第2レースでは上位陣と一緒に走ることができ、JSBマシンの走らせ方というものを理解できたのは大きな収穫です。次戦鈴鹿は巻き返したいと思います。」

名越哲平
「事前にスポーツ走行などで走り込みもでき、良い状態を維持してレースウイーク入りすることができました。とは言え、まだまだ限界まで攻め込んではいないし、そういう意味で、マシンの持っているポテシャルはまだ十分に引き出せていないというのは認識しています。予選は急にウエットになりましたが、自信を持って臨めてポールポジションも獲得できました。でも、決勝朝のウォームアップ走行で転んでしまい、そこで自分のリズムを少し狂わせてしまいました。決勝は転倒後の走行ということで、少し慎重になっていたとは思います。それでも上位に付けることができていたし、トップグループのペースもそれほど速くなかったので、徐々に追い付いていこうと思ったのですが、マシントラブルが発生してしまってそこでレースは終わりになってしまいました。自分の走りのレベルは走行ごとに上がっていると感じていますし、走りのリズムは悪くないので、次のSUGOでは結果を出したいと思います。」

上原大輝
「Mistresa RT HARC-PRO.という名門チームから全日本ST600クラスに参戦できるチャンスをくださったチーム、昭和電機の皆さんに感謝します。ST600へ乗り換えるということで、シーズンオフから走行時間を作っていただき、徐々にスキルアップを図ることができています。まだまだ勉強することばかりですが、チームの皆さんの助けもあり、開幕戦を無事に完走することができました。ここを足がかりに、もっと上を走れるように努力していきます。」

本田重樹監督
「JSBレース1は、残念な結果でした。難しい路面状況に足を取られサイティングラップで転倒を喫した水野。ピットへ帰って来たのでボックス内で修理後グリッドへ付くが、不可解な失格の判定。強制的にレースを失いました。当然競技役員に説明を求めましたが失ったレースは戻りません。レースは規則遵守は当然ですが、規則書そのものに正当性が無いのにレースに参加することを認めない判定には疑問が残りますので今後是正を求めます。レース2は若い水野の積極性に賭け、攻撃的なタイヤの選択をしましたが裏目に出ました。路面をまったく掴まないタイヤに水野は悪戦苦闘しました。それでも粘り強く走り、実質的な初レースをシングルフィニッシュで終えました。J-GP2クラスは予選で見事ポールポジションを獲得した名越。序盤柔らかいタイヤを履くライダーに先行を許しましたが、ジックリとタイヤのグリップが出るのを待っていた矢先、思いもしないトラブルに見舞われ、レースをリタイヤしなければなりませんでした。トラブルの原因をしっかり究明し次戦に備えます」

堀尾勇二チーフメカニック
「JSBの水野はセパンテストで順調にマシンへの順応を図ることができ、余分なプレッシャーがかかるとイヤなのであえて言いませんでしたが、前年の巧のタイムを上回る速さを見せました。その速さを維持したまま、3月上旬の鈴鹿テストに入ったのですが、転倒を喫してしまい、そこから少しリズムを狂わせてしまった印象です。コース的にもそこまでの流れとまったく異なり、特殊なキャラクターを持つのてぎでの事前テストとなり、レースウイークに入ってもコロコロ変わるコンディションに、結果として振り回されることとなりました。レース1のサイティングラップでの転倒も、やはり経験不足からくるもので、そこはなかなか難しいものがあります。とは言え、レース2では上位陣と一緒に走ることで得たものもあると思うので、それは次の鈴鹿で発揮してくれればと期待しています。J-GP2の名越はスポーツ走行などテストを重ね、良い流れでレースウイーク入りすることができ、ロングLINEなど順調にテストも重ねることができました。その部分での準備はできていたのですが、決勝朝のウォームアップ走行で転倒し、ちょっとそこで足踏みしてしまいました。決勝は想定通りだったのですが、未だかつて経験したことのないトラブルが出てしまい、名越には申し訳ないことをしてしまいました。チームとしてこうしたことが二度と出ないようしっかりと対策を施し、次のレースに臨みたいと思います。」