【COLUMN】2021年年末

2021年があと数日で終わる。

今年の全日本ロードレースはどうだったか?JSBは相変わらず中須賀が横綱相撲で敵無しの様相、何と9回目のチャンピオンだって。凄いもんだね。ハルクなんか、チームで全クラス入れたって17回だからね、一人でウチの半分以上だよ。長い間モチベーションを保ち続ける中須賀も凄いけど、それを許してしまう他のライダー達にも問題があるし、興行的な観点から言ったら余りにも無策が続き過ぎていると感じるね。

日本のレースがメジャーにならないのは、いつまでもバイクメーカー同士の宣伝の場としてレースを行っているからなんだよ。昔はそれでも良かったかも知れないけど、時代の変化と共にやり方を変えて行かないと。旧態依然としたレース運営は一般受けしない。いつまでもヤマハが勝ったホンダがスズキがじゃなく。「中須賀(ヤマハ)が9度目の全日本チャンピオン獲得」そういった扱いを推奨したいな。バイクなんてライダー無しじゃ1mmも動かないモノなんだから。

 

ST1000は渡辺一馬、チームメイトの作本を振り切った。新チーム立ち上げ2年目でチーム員同士のチャンピオン争いを実現した伊藤真一も流石だ、ライダー選択に狂いがなかった証拠。今後のチーム運営が楽しみだね。

ST600は埜口遥希。600二年目の埜口は2勝しか挙げなかったが、コンスタントに上位を走った事でチャンピオンに輝いた。熱い走りの埜口はライバル達から口撃?を受ける事もあったが、大概は負け惜しみだからね。勝った後にアイツは云々なんて言うのを聞いた事が無い、大体負けた時に言うよな。

全部が全部是も非も無い、あれだけのスピードで争うスポーツなんだ、やっているライダー達が一番分かっている。俺達外野がとやかく言えるモンじゃない、その時々ライダー間で解決してくれる事がベスト。かく言う俺もモニター見ていて自分のチームのライダーが危ない走りをした時は厳しく叱責するけどね。

J-GP3は7Cの尾野がチャンピオンになった。長い事全日本を戦っている7C初のチャンピオン。おめでとうございます。

最後までチャンピオンを争っていた小室、グリッドで固まっているのを見て「緊張してんじゃねーよ」声掛けたのが良かったのか悪かったのか?まあ、そんな程度のことで結果は変わらないけど、小室にとっては残念な結果となってしまった。

若いライダーなら「又、来年頑張れ」言えるけどねえ。ウチの成田も調子が上がらないまま終わってしまったな。理由は色々あるけどしょうがない。

 

名越哲平は前半戦、不調だった。初めてのJSBクラスで思うようにバイクを転がせなかったようだった。俺は今年の前半は日本に居なかったのでアドバイス出来なかったが、鈴鹿で見た時に(悪くないな)思ったので、その通りに哲平にアドバイス、後半戦の哲平は良く頑張りました。まあ、真価を発揮するのは来年かな。

ST1000の榎戸は、まあ良く転びました。御蔭で大怪我もした。運が良く、レース日程が離れたところでの怪我だったので、成績には影響が無かったと言えば嘘になる。大いに影響があったね。来年はそこら辺が課題になる榎戸、時折見せるスピードに魅力があるだけに大成してほしいライダーなんだ。

若い千田もシーズン途中の怪我が響いたね、成長はしているので来年が楽しみだね。

 

今年も鈴鹿8耐が中止になり、アジア選手権も未開催。ハルクのレース活動は消化不良に終わってしまった。全日本は開催数が少なく、1年間に5回や6回のレースじゃ人は育たない。そうかといって簡単に開催数は増やせないジレンマがあるね。

全日本に冠スポンサーが付き、有料でもいいからTVで扱ってくれるようなイベントになるといいな。

少しでも全日本ロードレース選手権がメジャーになるように。皆さんの来年の活躍をお祈りします。

 

良いお年をお迎えください。