Vol.6  最近のハルクと4ミニ関係

今年もいよいよ動き出した感があります。今回はいつもと趣向を変えて、ハルクのショップ部門の仕事内容を少しだけ説明しておきます。
昨年はF1Mキット(APE系縦型エンジンをNSR50MINIに搭載するキット)の発売と、GP-MONOの車両製作が忙しかった。
F1Mキットは単体、セット合わせてたくさんのお客様に支持頂いたので、今年も継続して販売して行こうと思います。また、新たにコンプリート車の販売も計画しています。去年の暮れに桶川スポーツランドの最終戦があって、オープンクラスに4サイクルミニがたくさんエントリーしているのを見たので、買ってそのまま走れる4st.MINIがあったら便利だろうなと思ったので、この企画を立ち上げました。

4ストロークエンジンのメリットはメンテナンスの少なさが考えられますがもう一つ、走行上のメリットも見逃せない。俺の持論のひとつに「バイクはエンジンで曲がるもの」と言うものがあるのですが、4st.MINIは正しくそれなんです。2st.エンジンを積んでいるNSR-MINIの走りと、4st.エンジンを積んだマシンの走りを比べると、すごく自分がうまくなった気になってしまうんだ。それくらい、コーナーを攻めることが出来るし、楽しい。
やっぱりバイクは曲がるほうが楽しいよね。

そんなこともあり、今年は試しにコンプリート車を何台か販売して、ユーザーさんの意見を聞いて、来年には本格的に4st.MINIを各サーキットで走らせたいと思ってます。
DE耐なんかでも走れるように規則を変更してくれると、楽しみが増すよね。

一方のGP-MONOは、とても難しい局面になっています。
これからの新しいカテゴリーとして期待されているGP-MONOですが、ハードの環境整備が難しく、なかなか前に進みません。

日本のレースは基本的にバイク製造メーカーへの依存度が高く、バイクメーカーの協力なしではなかなか前に進めないのが実情です。だけど今はやりのMOTO1みたいに、主催者が確固たる信念を持って進めていけば成功するんだよね。
GP-MONO事前会議の時、「モタードの参入も視野に入れて」みたいな意見がありました。俺は猛然と、その意見に反対しました。どうして反対したかというと、我々はハードの運用は得意だけどソフト面はすごく立ち遅れているから、我々とは違う視点でレースをとらえ、運営育成して今の盛況を生み出したMOTO-1の運営スタッフに対して失礼だと思ったからなんだ。
だから我々だって知恵を絞れば必ず新しい事が出来ると信じているんだけど、これがなかなかまとまらない。GP-MONOひとつ取っても、携わる者が多くなればなるほど難しくなるのはしかたのないことなのかもしれない。
仕事としてのGP-MONOは忙しかっただけで、残念ながら皆さんの楽しみの手伝いをするところまでは行かなかった。というのが、今の俺の正直な気持ちです。