2014年全日本ロードレース選手権第4戦 スポーツランドSUGO

高橋 巧「雨は自信がなかったのですが、トップグループに付いていくことができたので、最後までその状態が維持できれば勝負できると感じていました。結果的にはミスして離されてしまい、もう一度追い上げることも考えたのですが、何度も転びそうになっていたので、そこでシーズンを考えた走りに切り替えました。ピットインのタイミングはチームに任せていたのですが、スクリーンがすごく汚れていてピットサインはまったく見えませんでした。2位という結果に満足はできませんが、シーズンを考えれば悪くないリザルトだったと思います。」

亀谷長純「ウエットではいい感触で走れるので、決勝も雨の状態が続けばいいと願っていたのですが、思った以上に路面の回復が早く、ドライのセッティングが出ていないというネガがそこで出てしまいました。でも、ウエットのいい状態と、ドライで抱えている問題の摺り合わせができたので、ドライのセッティングもいい方向に進めると思います。早くそこの問題を解決し、どんな路面コンディションでもいい走りができるようにしたいと思います。」
浦本修充「決勝前のサイティングラップで思った以上にタイヤがスライドしたため、レース序盤は丁寧にタイヤを暖めようと我慢しました。もう少しそこで早くペースを上げられればトップに視野に入ったのかもしれませんが、今回の状況では仕方なかったと思います。今年、調子自体はいいのですがまだ勝ちにつながっていないので、次戦以降はそこにこだわりたいと思います。」

水野 涼「金曜日からタイムと順位は決していいものではありませんでしたが、走りの手応えはいいものがあったので、それを大切に各セッション、走るようにしました。決勝は自信があったのですが、それを過信せず、着実に走るように監督、メカニックからレース前に言われたので、それをしっかりと守れるように最後まで集中して走りました。」

 

本田重樹監督「J-GP3クラスの水野涼は、ウエットコンディションに自信があるとスタート前に語っていました。その言葉の通り、1周目からハイペースで飛ばす涼に今回は誰もついていくことが出来ませんでした。全日本で自身初優勝。次はドライ路面での優勝が目標です。J-GP2クラスはJSB1000のスタート進行の遅れから極端にレース開始が遅れ、モチベーションを保つのが大変な状況となりました。ですが浦本はスタートこそ出遅れましたが、ペースを上げ始めてからは徐々にトップとの差を縮めて行くことに成功。序盤の遅れが響き、残念ながらトップには届きませんでしたが、レース中に何度もファステストラップを出しながらの追走はとても良かったです。今後は序盤のペースアップが課題ですね。亀谷は素晴らしいスタートダッシュでトップを追走しましたが、思ったより早くタイヤが消耗してしまい、後半はペースが落ちてしまいました。それでも自身最上位のリザルトは評価出来、今後に期待が持てる結果となりました。JSB1000クラスはスタート前に豪雨があり、大幅にタイムスケジュールが遅れました。当初は120マイルで設定されていたレースが40ラップ、150km弱のレース距離に変更になりました。我々の想定していたレースとはだいぶ様子が変わりましたが、巧は自分のペースを崩すことなくスティディなレース運びを実行。刻々と変わるレースの流れの中でピットインも考慮に入れていましたが、ギリギリのところで赤旗。そのままレース終了となりました。巧は摩耗しきったタイヤに足を取られ、何度も転倒しそうになりながら踏ん張り、2位でゴール。ランキングトップを維持しております。」

堀尾勇治チーフメカニック「水野 涼はここまで抱えている問題の解決ポイントが見え、それをマシンと本人にフィードバックしたところ、いい方向に進んでいたので、それが結果になって良かったと感じています。これをベースにさらに成長してくれることを期待していますし、さらにいいバックアップをしていきたいと思います。J-GP2の浦本は今季、好調でありながらまだ勝ち星がないので、まずは1勝ですね。仕上がりはいいので、持っている力をそのまま出せれば問題ないと思います。亀谷もウエットでは良い状態だったので、これをドライでも発揮できるように持っていきたいところです。JSB1000の高橋は、ドライでもウエットでもトップレベルの走りができるようになってきているので、そこは評価に値すると思います。今日のレースは難しいコンディションで、セーフティカーが入るという予測できないこともあったので、2位というリザルトは良かったと思います。マシンの方も徐々に仕上がってはいますが、未だ未知数のところもあるので、それはテストで確認し、いよいよ本番の鈴鹿8耐へ持っていきたいと思います。」